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因果律のレイン  作者: テンペスティア
A.C.L 序
62/76

《side晴斗》相克は相乗

 「よっす久し振りだな晴坊」


 そこからは何の変哲も無く遥の声が聞こえて来た。


 晴斗が十五歳になり、池袋にて不良を片っ端から”潰す”事にも

 板が付いてきてしまった頃、父親からの連絡が届いた。


 「その呼び方はやめろ。それに何しに電話してきた?

  アンタなら無敵のクリエイトで俺を連れて帰る位容易だろ」


 遥が電話の向こうではは、と笑う。その声が無性に気に入らなかった

 晴斗は声を荒立てる。


 「何がおかしいんだよ!俺はアンタを越えるさ、絶対に!

  それまで帰ってやるか、何と言われようがな!」


 そう言うと、遥の声が細々と聞こえた。


 「越えてるさ・・・。晴斗、最後に言わせてくれ。

  ・・・誰かの為に使えよ」


 それだけ言うと、電話は切れてしまった。


 「何だアレ。ちょっとホラーだぜ」


 晴斗は特に気にする事も無く、また街を放浪し始める。


 翌朝、高架下で眠っていた所で不意に目覚め、何の気も無く

 携帯を開ける。

 そこには母親からの不在着信が数百通並んでいた。


 「多っ!?何だよコレうぜぇなぁ。文句言ってやる!」


 晴斗が愚痴を口漏らしながら母親に連絡する。

 すると、すぐさま彼女が通話に応じる。そして、最初に口を開いたのは

 母親の方だった。


 「大変です晴斗!すぐこっちに帰って来るです!

  今さっきお父さんが車に()ねられてーーー」


 「うるせぇ!アイツなら何とかなるだろ!!」


 晴斗がそう口走り電話を切る。

 携帯を閉じ切った後、何か胸騒ぎを感じた。


 「・・・クリエイト」


 晴斗がそう呟くと瞬く間に彼は故郷である長岡に”飛んでいた”。


 「帰らなくちゃ」


 家の前で移動している為、すぐに帰宅し、母親を呼ぶ。

 すると、リビングから母親が飛び出して来た。


 「晴斗!今まで何やってたですか!?」


 「悪いお袋、それで親父は?」


 「今病院です!それと晴斗、あなたに言っとく話があります」


 病院へタクシーで移動する最中、母親は晴斗に遥の現状を説明する。


 「実はお父さんは晴斗が出て言ってからクリエイトが使えなくなったです」


 晴斗が目を丸くした。

 昨日遥がわざわざ電話を使った理由がまさかクリエイトが使えなくなってしまった

 事とは夢にも思わなかったのだから。


 「そんな・・・じゃあ親父は自力で治せないーーー」


 「いえ、即死です・・・」


 父の死。そんな事を一度も考えなかった。

 なのに、死んだ。”アイツ”は生き返らない。


 そう思いつつ、遥が眠る場所へ着く。

 彼の亡き姿を晴斗は惜しんだ。


 「俺は何をしてたんだろうな・・・」


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 葬式が取り行われた後、晴斗は再び東京を彷徨っていた。

 彼が己を失い、何をすれば良いのか途方に暮れていた時、山本錫が

 現れた。しかし、彼さえも裏切った。


 今の自分には何が残されているのかーーー。


 晴斗は重く考える。


 「・・・晴斗君?しっかりするんだ」


 はっ、と顔を上げると大天上神がそこにいた。


 「あ、ああ、すみません。ちょっと意識飛んでました」


 「とにかくだ晴斗君。まずは君のお父さんをこちらに呼ぼう。

  彼の協力を仰げば山本錫を倒せる筈だ」


 大天上神が先見を立てる。


 「そうでしたね。数話に渡って脱線してしまって申し訳無いです。

  早く親父を復活させましょう」


 晴斗が決意を固め、大天上神に併願する。

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