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因果律のレイン  作者: テンペスティア
A.C.L 序
60/76

《side晴斗》シ世界

 「あれが・・・大天上神・・・なのか?」


 「ええ。(てい)は気にしないで下さい」


 神、晴斗の視線の先に佇むのは、明らかに晴斗よりも

 背が低く、高校の夏服を着た少年だった。


 「完全に子供じゃねえか!」


 晴斗が”彼”を指差して叫んだ。


 「だから頭が高いって、行ってますからに!!」


 神が晴斗の頭に鉄拳を食らわせた。晴斗はその予想外の一撃に

 頭を押さえる。


 「彼が、荻君の息子さんかい?」


 大天上神が神に問う。すると、神は頭を下げながら肯定した。


 「父親と似て礼儀の行き届いていなくて申し訳ありません!」


 神がへりくだって言う。しかし、大天上神は笑顔で答える。


 「いや、これで良いんだ。ありがとう、晴斗君」


 そう言いながら晴斗の肩を叩いた。


 「それで、どんな用件でここへ?」


 「山本錫の件です」


 大天上神の質問に晴斗が淡々と答えた。


 「やっぱりか。しかし、済まない晴斗君。我々は現世に干渉する力を

  持たないんだ」


 「じゃあ山本錫を倒せないんですか!?」


 晴斗が顔色を変えて叫んだ。


 「・・・このまま何も出来なかったら、俺達の世界は終わるんです・・・」


 「分かっているさ。だから僕達も出来る事をやる。それこそが

  君の持つクリエイトや、因果律」


 大天上神が語った”出来る事”。それがーーー


 「”事象の追加”。ナノクオーツの様に人智を超えた存在を生み出す

  事が出来るんだ。・・・つまり、因果律は僕らが山本錫ーーー。

  いいや、”アリス”を倒す為に作りだしたんだ」


 「アリス?」


 晴斗が聞き耳を立てる。


 「簡潔に説明すれば、君達が一度食い止めた因果律の(レイン)計画を

  真に実行する者。美しい少女の容姿をしながらも、この世の破壊を司る神」


 「神・・・そんな奴が相手なんですか」


 「こいつは自らで動く事はほとんど無い。自分の能力で蘇らせた亡者を

  傀儡にし、そいつらに因果律の(レイン)を起こさせる」


 「何の為にですか?山本錫がその計画を起こす事には復讐の意がありましたが

  その神にはそんな物無いでしょう?」


 晴斗が問うと、大天上神は即答する。


 「まぁ、嗜好(しこう)だろうね。彼女のシステムは世界の更新。

  しかし、そのシステムが何らかのエラーを起こし、無意味な世界の

  破壊をし始めた。しかも自分の”趣味”として。その結果、

  僕達の生み出した因果律を逆手に取った人間同士の虐殺と自滅を

  目指しているのだろう」


 晴斗が息を飲んだ。まさか山本錫よりも上位的な敵対存在がいる事、

 そしてそいつの破壊目的が嗜好だとーーー。


 「・・・ふざけないで下さいよ?まさか山本錫が前座ですって?

  どうやってそいつを倒すって言うんですか!?」


 「ああ、済まなかった。話が逸れてしまったね。まずは山本錫を

  倒す方法を考えなくては、だね」


 大天上神が首を傾け、唸る。


 「うーん、そうだ!」


 大天上神が手槌を打つ。


 「晴斗君、君のお父さんを連れてきてくれないか?」


 「親父のクリエイトとてあいつに勝てるとはーーー」


 大天上神が待ったと言わんばかりに手を伸ばし、不敵な笑いを浮かべる。


 「彼が手にしているクリエイトの力は”オリジナル”、我々が直々に

  与えた能力だ。それ故、その純粋なクリエイトならば何か策があるのでは

  と思ったんだ」


 大天上神が嬉々として論を述べ、神もそれに合わせて首を縦に振る。

 しかし、晴斗は弱々しい声でですが、言葉を漏らした。


 「俺は親父には会えない・・・・・・」

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