A.C.Lシステム
「君がかのスイスのチューリッヒにある超名門大学、
ケーリアバーグ大学で首席卒業、因果律の博士号を
貰った世界初の青年・・・ヘルマン・ホ―エンハイム君か」
「肩書長いな」
首相官邸の応接間。そこに居合わせた彼らに課せられた目的について
早々に語り出した。菓子を頬張りながら。
「神下町で発生した国と結託した羅刹の反逆、いわゆる”因果律の雨計画”。
その事を教訓にして今そこのお偉いさんらが作っている物に関しての件で
来たんだよね?ヘルマン少年」
「はい、僕の先祖である錬金術師、パラケルススの提唱した、
”イリアステル”。それがナノクオーツの正体・・・・・・」
イリアステル、ヨーロッパの錬金術師でありヘルマンの先祖、
パラケルススの思想に基づいた万物の基礎となる物質。
現代まで錬金術の存在自体が否定されていた中、日本の神下町、
鬼門山から発生していたナノクオーツがイリアステルだと感ずいた
スイス国立研究機関は日本に協力を要請し、日本の羅刹に対する
防衛体制の要となる重要資料等を提供した。
「因果律の研究機関の前身組織であった篠崎重工粒子研究事業部。
彼らの立場を研究所から再生させ、今まで極秘にしていた
イリアステルに着目して、人工的に複製させた、と」
「それによって開発された対羅刹用常人装備型兵装、
それが”Artificiai.Causality.Law”システム、人工因果律か」
「つまり、錬金術の技術を用いて人為的に因果律と同じ力を
生み出したんですね」
「私はその錬金術を用いたと言うのが解せないんだ。あいつら、
今までそんな物無いと言い張ってた癖に、外交が絡むとすぐに
へりくだって存在を肯定したんだ」
「そんな物ですよ。ただ、その人工因果律、A.C.Lシステムは
実在した因果律をモチーフとしているんですよね?」
「ああ、ナノクオーツの配列をいじれば本物の因果律と
そっくりに作れるんだとさ。篠崎重工の社長から聞いたよ」
「んで、現在開発中のA.C.Lのモデルとなった因果律は、
山本錫のリヴァース、長谷川君のアナザー、鍛冶。
そして佐伯君のアンブレラ、レインだ」
「そのモデルになった人達とお二方は会った事があるんですよね?」
「ああ。だけど、彼らは今はナノクオーツを全て消費して、
普通の人として生活しているさ」
へえ、とヘルマンが感嘆をこぼす。
現在篠崎重工によって開発されているA.C.L。
その力が吉と出るか、凶と出るか・・・。
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「・・・・・・待っててね、姉さん。やっと羅刹を倒せる力を
手に入れられるよ・・・」




