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因果律のレイン  作者: テンペスティア
Rain of Causality Law
40/76

アンブラル

 「ぎゃああああああ!・・・なんてね。僕には痛覚が無いんだ。

  さてと、君達の儚い希望を乗せたノアの箱舟はどうなってる

  ことやら・・・・・・」

-------------------------------------------------------------


 「よし鈴ちゃん、もうすぐ神下町だ!山本錫は恐らくだが

  ここに来る筈だ!取敢えず佐伯君を起こして待ち伏せよう!」


 「いやでも待って。佐伯さんのリヴァースはまだ解除された訳じゃーーー」


 一旦車を止めて、二人は雨音を覗き見る。

 すると、彼女はむくと起き上った。


 「・・・もしかしてレインですか?」


--------------------------------------------------------


 「あーーはっはっは!!いやー滑稽だねぇ。君達は彼女がまだ

  僕のおもちゃである事を考慮してなかったんだね!」


 山本錫が息を切らしながら高笑いする。

 片目で響らを見ると彼女らは苦悶していないのは愚か、

 笑みさえ浮かべていた。


 「それはどうかな?」


 「はい?」


 「もう忘れたのか。佐伯の因果律」


 「ああ、アンブラル?だっけ。でもさぁ、雨音ちゃはナノクオーツが

  枯渇してるんだぜ?どう足掻いても絶望。どうもありがとうございました」


 「って、そんな事言ってる場合じゃ無いね」


 山本錫がそう言い残すと。全速力で彼らを掻い潜りつつ逃走し、

 隠していたオートバイで神下町、鬼門山の方角へ走り去った。


 「じゃいビーーーーーー!!」


 「まずい、逃げられた!」


 「ここは私と晴斗に任せろ。奴を追えるのは私達だけだ」


 「そうでも無いぞ」


 ヒドラこと名無寧々が不敵な笑みを浮かべながら懐から

 札を取り出す。その札を空へ投げ、呪文を詠唱する。


 すると、そらに大きな旋風が巻き起こり、巨大な鳥が現れた。


------------------------------------------------------------------


 「まぁ、雨音ちゃんが復活しようが何だろうが・・・

  四楼が鬼門山に待ち構えているからね。どうしようも無いだろうがね」


 「・・・四楼からの、反応が無い!?」


 「私も、復活しているとしたら?」


 バイクから降りた山本錫が鬼門山の麓を見上げると、そこには

 腕を組んだ四楼の姿があった。


 「何故、だ・・・?」


 「暇だったからさっきクリエイトで復活させた!バーーーカ!」


 鳳凰に騎乗した晴斗が高らかに叫ぶ。


 「くっ、まさか・・・・・・!」


 「ハーモニクスも進化していたみたいだねぇ」


 同じく麓から鬼原は降りてくる。

 それに続き鈴も降下し始める。


 「事はピタゴラスに、かな?ダゴンの進化したハーモニクスの

  効果は、相手へのナノクオーツの供給」


 「お、おい待って!つまりそういう事なんですか!?」


 「ええ。つまり、そういう事よ」


 四楼の傍らから現れたのは、”復活”した雨音だった。

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