名無家
「お帰りなさいませ、当主」
門をくぐった先には彼女の帰りを迎える召使いがズラリと
並んでいました。
「今帰った」
寧々さんは相変わらず冷静、と言うより無愛想にあしらていきます。
見た目からして7、8歳位に見えましたが、そう感じさせない
”オーラ”がありました。
すると、屋敷の奥からけたたましい声が聞こえてきました。
「寧々様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「うるさいぞ千代田。どうしたと言うのだ」
「どうしたじゃありません!今まで何処をほっつき歩いて
おられたのですか?」
千代田と呼ばれた長身で和服の男性は焦った様子で現状を報告しました。
「今さっき、こちらに禁忌の子と先日鬼門を破った男を
見つけたので連れて来たんですよ!」
「それって、まさか!」
私は、嫌な胸騒ぎがして、ついその場から走り去り、錫、ダゴンを
探しに行きました。
「待てっ!禁忌の子よ!」
「禁忌の子・・・?寧々様があの少女を」
「兎に角追うぞ!ここは危険だ!」
「御意!!」
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「錫!四楼さん!どこー!」
私は彼らの名を叫び続けました。すると、廊下の後方から
召使いらが私を追って来ました。
咄嗟に私は逃げ出し、同時に二人を探しました。
「お前!」
「あ、寧々さん!一体どこに二人がーーー」
「避けろ!」
その時、屋敷の壁から侵入者を排除する為の鉈が射出されたのです。
避け損ねた私はその時死を直感しました。




