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1話~メロンパンと三組の王子様〜

これは「幼馴染は王子様という名のナルシスト」第1話です。よければ読んでください。

「あ…」

ふたりは同時に言った。

購買に売っている残り1つのメロンパンの上に重なり合う手。

((ヤバ))


私はこの春新しく入学してきた高校一年生の、小鳥遊たかなしなつめ。

そして目の前にいるのは…誰だろう!!((焦))

背が高いからきっと2年生かな…とにかくピアスもしているし、髪も染めているからヤンキー…かな。

とにかくなにか言われる前にこのメロンパンを差し出さなければ…!

「す!すみません!やっぱりこれいらないんで!!」

そう言って私は大好物のメロンパンを置き去りに自分の教室へ向けて走り出した。

確かに大好物のメロンパンを手放すのは辛かったが、あの状況だとボコボコに…なんて想像しすぎかもだけど、とにかく怖かったので逃げた。

後ろからさっきの人らしき私を呼び止める声が聞こえたけど…いや!聞こえてない!そう言い聞かせて自分の教室へつく頃には息切れ。


「はぁ…はぁ…。」

疲れ果てて壁にもたれかかる私に、唯一仲の良い 澤木さわき まいが話しかける。

「なっつー?どしたの?!なんでそんなに息切れてるの?校庭何周走ってきたの?笑」

と、心配しながらも冗談を入りまじてくる。

私は息を切らしながら

「ちょ、ちょっとね…」

と、苦笑い。

「一旦風に当たりに屋上いこっか!」

何も考えていなさそうで気付かってくれる舞。

なつめは静かに頷くと、舞はお弁当を持ってなつめの手を引いた。


屋上は教室と違ってすごく風当たりがよく、ちょうどいい凉しさだ。

いつも二人は入り口の影のほうでお弁当を食べる。

「ほら、なっつ!どれが食べたい?」

舞の優しい声に、なつめは答える。

「あ、じゃあ…卵焼き!…ごめんね、メロンパン買えなかった。」

少し悲しげななつめの様子に気づき、舞は慰める。

「なっつがあんなに走ってきたのにメロンパン持ってなかったから、何事かと思ったよ〜笑けど私今ダイエット中だから、遠慮無く食べて!てか、逆に食べてもらった方が私のダイエットのため!笑」

舞の気遣いに、改めて友情を感じる。

「ありがと〜!!舞ほんとにいい友達だよぉ〜っ!」

泣きじゃくれそうになるなつめに、舞は

「も〜親友でしょうが〜!笑あ、それで、購買で何があったよ〜?」

と笑顔で答えた。

「あのね、ピアスしてて髪染めてる2年生?らしき人とラス一のメロンパン同時に取っちゃってさ〜!もう見た目がヤンキーだったから、急いで逃げて来た…。」

と、なつめは困った様子で言った。

「ピアスしてて髪染めてる…かぁ〜、二年生にもいっぱいいるよね、誰なんだろ…。ね!他には特徴ない?」

舞は探偵のように面白がってそういった。

「んー、髪色はピンク?だっような、あと前髪をアメピンで留めてた…かな?」

なつめがそう言い終わる前に舞は驚いたように言った。

「えっ!!それってゆうくんじゃない?一年三組の王子様って呼ばれてるあのゆうくん!!」

突然大きな声で話す舞にびっくりしながらなつめは答えた。

「んー…知らないかな、てか一年だったんだ!でもとにかくヤンキーは怖いから嫌だよ〜」

動揺しながら答えるなつめに、舞はすぐさま言った。

「ヤンキーじゃないよ〜!笑優しいと思うよ!あの顔だし!カッコいいし!」

イケメン好きの舞は嬉しそうに言った。

そういえば顔は怖くてちゃんと見てなかったな〜…なんてことを思っていると、入り口の扉が開く音がした。


ーガチャンー

((誰が来たんだろ?))

すると、男子の声が聞こえてきた。

「あーあ」

「まだ言ってんのか〜?笑」

どつやら男子二人のようだ。

「だって絶対そうだったんだよ。」

「そう焦んなよ、また会えるって。」

舞は入り口の裏から顔を覗かせ、誰がいるのか確認した。

「あっ!あれがそのゆうくんだよ!!」

舞は驚きながらも小声でそう言って、なつめに見て見て、と手招きをした。

なつめは嫌な顔をして

「怖いからヤダよ〜」

と舞から離れた。

「何組なのかなー」

「そんなに気になるなら名前を言えばよかったじゃん!僕、柳田 優です。って!」

「柳田優!?」

なつめは驚きのあまり大きく目を見開いて大声をだしてしまった。

別に隠れていた訳ではないが、二人に気付かれてしまった。

「誰かいる…」

そう問われる前になつめは入り口の裏から飛び出し、“柳田優”にむけて大声で言った。

「ゆうちゃん?!?!」

その声に柳田優は大きく目を見開いた。


「幼馴染は王子様という名のナルシスト」第1話を読んで頂きありがとう御座いました。

次話も良ければ楽しみにして頂けたら、と思います!

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