戦乙女の補習授業 3時限目
この回は、本作に登場するキーワードに対する説明補足です。希に設定に対する補足あり。
純粋に物語を楽しみたいという方は読み飛ばしてください。
読み飛ばしたところで影響はまったくありません
本日のテーマは『ノルン(Norl)』です。
複数形は『ノニエル(Nornir)』といいます。ノルンは北欧神話に出てくる『運命の女神』総称です。相当数存在するようで、女神、人間、ドワーフ、巨人とあらゆる種族がその責務を担っています。(ただし、全て女性です。まあ、運命の女神ですから当然ですね)
しかし、通常は巨人族の3姉妹である長女『ウルズ(英読み、ウルド)』、次女『ヴェルザンディ(英読み、ヴェルダンディ)』、三女『スクルド』のことのみを意味する場合が多い。
世界樹ユグドラシルの根元にあるウルザルブルン(ウルズの泉)のほとりに住み、ユグドラシルに泉の水をかけて育てる。(仕事としては、この世界の運命の管理であり、ユグドラシルはその象徴)
ウルズとヴェルザンディは木片にルーン文字を彫る。スクルドはワルキューレの一人とされている。
過去を司るウルズ、現在を司るヴェルザンディ、未来(厳密に言えば『責務』)を司るスクルド、という解釈が一般的。
原典とされる『エッダ』には書かれていないが、ウルズは髪が短く、ヴェルザンディは髪が長く、スクルドは髪を結っているそうです。
『ああっ女神さまっ』という漫画でベルダンディー(本作のヒロイン)、ウルド、スクルドとして登場していますね。
類似性のある運命の女神
ギリシャ神話のモイライ(Moirai)3姉妹がいる。(単数形はモイラ(Moira))
ただ、ノニエルは若く美しい女神(特に巨人族の女性は、美人ぞろいだそうですよ)として描かれるが、モイライは3人(正確には3柱)とも仕事熱心で、色気に乏しいそうです。(それどころか一般的には、老婆の姿で描かれる)
彼女たちの長女は『クロト』、次女が『ラケシス』、三女が『アトロポス』の名を持ちます。
クロトが新生児の生命の糸をつむぎ、ラケシスがその長さを測り、アトロポスがハサミでその糸を切る。その糸の長さがその子の寿命となる。
漫画『ファイブスター物語』にモイライの名に因んだファティマが登場(美少女です)していますが、長女がアトロポス、次女がラキシス、三女がクローソーと、クロトとアトロポスの長幼が逆転しています。
本作、『天駆ける戦乙女の翼』のノルン
アースガルド大阪支社開発のした軍事用次世代型dollの試作機。3機1チームでの運用を前提にした機体。
近距離格闘戦に特化されたウルド。近距離から遠距離、電子情報戦までこなすオールラウンダーなヴェルダンディ。中距離・長距離支援に調整されたスクルド。の3体からなるdoll。
ウルド(N−001−A)
近距離格闘戦に特化されたdoll。赤毛のショートカットにグリーンの瞳。外見年齢は14歳〜15歳。
直情径行で、短気。(戦闘機械である軍事用dollに、何故このような性格を入れたのかは不明)
ヴェルダンディ(N−001−B)
近距離から遠距離、電子情報戦までこなすオールラウンダーなdoll。
外見年齢は19歳〜20歳。
無表情な美女。基本的に必要最低限のことしかしゃべらない。
栗毛の腰まで届く長髪に碧眼です。
スクルド(N−001−C)
中距離・長距離支援に調整されたdoll。銃火器のスペシャリスト。
黒瞳で黒髪を結いあげている。外見年齢は16歳〜17歳。
近距離戦闘もそれなりに可能。
さて、4時限目のテーマが決まりません。
困った……