表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
龍の遣い手達  作者: 瑞波
2/2

龍ノ宮学園

          第2話




由衣達が通う特別クラスと普通クラスとは少し離れた場所にある。

由衣達4人は話をしながら校舎へ向かっていた。

「由衣ちゃん。オハヨ~」

「おはよう」

「おはよう。由衣ちゃん」

「おはよう。由衣」

と由衣は声を掛けられ振り返ると4つの人影があった。

「おはようございます。風雅さん。泉さん。セイさん。時雨さん。皆さん揃って登校ですか?」

と由衣は先輩達に挨拶を返した。

「いや~?校門の所で一緒になっただけだよ」

「そうなんですか」


由衣が先輩達と談笑しているとそれを見ていたはづきが小声で聞いてきた。

「由衣。知り合い?」

由衣は少し驚いた。

(え?皆知らないの?まぁ会うのは初めてかも知れないけど…泉さんとセイさんのことも知らないのかな?)

「うん。知り合いだけど…皆は知らないの?」

「「「うん」」」

それを聞いて由衣は頭を抱えたくなった。

「本当に?」

はづき達は3人で顔を見合わせてからはづきが…

「?知らないよ。由衣は何で知ってるの?」

「本当に知らないんだね?コウ)も?」

「はい。覚えてませんね」

由衣はいよいよ本当に頭を抱えたくなった。


そうしていると風雅に

「どうかした?」

と聞かれ由衣は

「いえ。何でもありません。大丈夫です。ですがもう少し待ってください」

「?分かった」


「知ってるなら教えてください。由衣」

と紫が小声で言ってきた。由衣は…

「はぁ~」

と溜め息をついてから

「泉さん。セイさん。風雅さん。時雨さん。ちょっとこっちきてください」

「「なに?」」

「「なんだ?」」

と言いながら近づいてきて泉、セイ、風雅、時雨の順番で並んだ。


並んだのを確認して由衣は紹介を始める。

「右から青澤泉さん。白崎セイさん。緑川風雅さん。橙山時雨さん。皆さん3年生の先輩だよ。ちなみに泉さんは生徒会長。セイさんは副会長。それからセイさんははづき達と同じクラス」

「「え!?」」

とはづきと巴が驚いた声をだす。

(え?本当に知らなかったの?忘れてるだけだと思ってたのに…)

と逆に由衣は驚いてしまった。


「生徒会役員だとは知らず失礼しました。僕は月影紫と言います。以後お見知りおきを」

と紫が自己紹介をする。すると

「あ~そういえば由衣ちゃん以外は初めて会うんだっけ?はじめまして。私は副会長の白崎セイ。宜しく」

とセイが自己紹介をした。

「まぁ正確には生徒会役員はいずみんとセイだけでぼくとこいつは違うけどね~。ぼくは緑川風雅よろしくね~」

「風雅!こいつって誰のこと!?」

「ん~お前しかいないだろ?」

「こいつじゃない!わたしは橙山時雨って名前があるの!!」

とセイに続き風雅と時雨も自己紹介をした。

(時雨さん。自己紹介ぐだぐだだ…)

と由衣は思ったが突っ込むことはしなかった。


「で。そっちの女の子2人の名前は?」

と風雅が聞いてきた。

「あっ!え~と。私は黄瀬はづきと言います。宜しくお願いします!」

「あたしは赤坂巴!先輩方。宜しくお願いします!」

「「「うん!宜しく!!」」」

「俺は青澤泉だ。生徒会長をやっている」

「いずみんは相変わらずだね。もう少し愛想よく出来ない?」

とセイが言うと

「これでも愛想よくしてるつもりだが?」

と泉が答えていた。


そんなやり取りを見ながら由衣は

(平和だな…)

と思いながら皆と一緒に校舎へと向かった。

皆で向かっている途中風雅が思い出したように

「そういえばはづきちゃん達も特別クラスなんだよね?」

と聞いてきた。

「はい」

とはづきが応える。

「ならはづきちゃん達もりゅ」

ドスッ

由衣は風雅のみぞおちをおもいっきり殴った。

「っ!酷いじゃないか!由衣ちゃん!!ちょっと気持ち良かったけどね」

さほど怒った様子もなく風雅が言った。最後の方はボソッとだったので由衣にしか聞こえなかった。


「風雅さんが余計なことを言おうとするからですよ…」

と言った。由衣は

(やっぱり風雅さんって変態…)

と思っていると巴が

「何か言いました?緑川さん」

と言ってきた。

風雅が由衣の方をみると由衣は「これ以上余計なことを言わないで」と言うような目で見ていたので風雅は

「いや。何でもないよ~」

と言った。

この時風雅、時雨が由衣は怒らせると怖いと思ったのは本人には知り得ぬことだった。


「ねぇ話はこれくらいにして教室に向かおうよ」







はづきは由衣達と教室に向かっている途中

「オハヨ~!由衣ちゃん」

と言う声で立ち止まった。

振り返ると知らない先輩?達がいた。

「おはようございます。風雅さん。泉さん。セイさん。時雨さん」

と由衣はその人達と挨拶を交わしていた。


(由衣の知り合いなのかな?)

そう思ったはづきは由衣に小声で聞いた。

「由衣。知り合い?」

すると由衣は信じられないと云うような顔をして…

「うん。知り合いだけど…皆は知らないの?」

と聞いてきた。

「「「うん」」」

と言った。


(揃えるつもりなかったのに声揃っちゃったな)

そう思っていると由衣は頭を抱えるような仕草をしてから

「本当に?」

と聞いてきた。

はづき達は顔を見合わせてから

「?知らないよ。何で由衣は知ってるの?」

と聞くと

「本当に知らないんだね?紫も?」

と聞いてきたので紫の方を見ると紫も心当たりが無いと云うような顔をして

「知ってるなら教えてください。由衣」

と言っていた。


(紫が知らないんじゃあ私や巴が知ってるはずないよね~でも本当に何で由衣は知ってるんだろう?)

そんなことを思っていると溜め息をついた由衣は少し離れた位置ではづき達の会話が終わるのを待っていた4人に声を掛けていた。

4人が並ぶと由衣は紹介を始めた。


「右から青澤泉さん。白崎セイさん。緑川風雅さん。橙山時雨さん。皆さん3年生の先輩だよ。ちなみに泉さんは生徒会長。セイさんは副会長。それからセイさんははづき達と同じクラス」

と言った。はづきと巴は2人揃って

「「え!?」」

と驚いた声を出した。それを聞いた由衣は呆れたような顔をしていたが紫だけはいち早く自己紹介を初めていた。


はづきは…

(え~と。黒っぽい瞳で白い髪の人が生徒会長の青澤泉さんでコバルトブルーの瞳でプラチナブロンドの人が副会長の白崎セイさんで薄い黄色の瞳でダークブラウスの人が緑川風雅さんで瑠璃色の髪で薄い灰色の瞳の人が橙山時雨だって言ってたよね?私覚えていられるかな~?)

と考えていると

「で。そっちの女の子2人の名前は?」

と聞いてきた。どうやら少し考えごとをしている間にはづきと巴以外は自己紹介が終わったらしい。


はづきは慌てて

「あっ!え~と。私は黄瀬はづきと言います。宜しくお願いします!」

と挨拶をした。巴も

「あたしは赤坂巴。先輩方。宜しくお願いします!」

と彼女は明るい挨拶を返した。

(これで全員挨拶し終わったかな)

とはづきが思っていると

「俺は青澤泉だ。生徒会長をしている」

と泉が自己紹介をした。

(あれ?まだ自己紹介してない人いたんだ~生徒会長で特別クラスか~すごいな~)


なんてことを考えながらぼんやりと話を聞いているとドスッという鈍い音が聞こえた。驚いて音の方を見てみると風雅がうずくまっていた。その近くには由衣がいて何かを話ていたが声が小さくはづきには聞こえなかった。


(緑川さんと由衣何を話てるんだろう?それにさっき何か言い掛けてたような~?)

と思っていると巴が

「何か言いました?緑川さん」

とはづきも聞こうとしたことを先に聞いていた。

巴にそう聞かれた風雅は由衣の方を見てから

「いや。何でもないよ」

と言っていた。

(う~ん。なんで今由衣の方を見てから答えたんだろ?)

とはづきは思い聞こうとしたが

「ねぇ話はこれくらいにして教室に向かおうよ」

と言う声に遮られ聞くことが出来ないままはづき達8人は教室へと向かった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ