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月と龍

作者: 相戸りん

ちょっとの間龍が飛んでるようだった

なんてことない夜のひとときが

心に刻まれた日となった


挿絵(By みてみん)


月の写真を撮る。

あぁ、このカメラじゃうまく撮れない。

そう思った瞬間、ふいに雲が流れてきた。

その形があまりに面白くて、思わずシャッターを切る。


パシャ。パシャ。


あれ?

月が――龍の目のように光っている。

黒い雲が胴体になって、

空をうねるように駆けていく。

まるで、月の力を吸い上げるように。


ほんの一瞬のことだった。

龍はやがて薄れて、闇に溶けた。

けれど、その姿は目の奥に焼きついて離れない。

あの夜見た光景は、夢のようで現実で、

その余韻がずっと心に残っている。


今もこの写真を見ると、

ほんわかとあの時の感覚を思い出す。


――幸せを引きずれた夜。

私の携帯は古いから月をとってもいまいち。ぱっとしない。この日は、雲が助けてくれた。

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