表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/4

これってラブコメ....?

第3話です。

よろしくお願いします!

初めての授業は想像以上に地獄だった。


何がって、俺にはこの世界の基礎知識がまったく無いのだ。


「え〜、じゃあこの魔法陣を使って初歩的な火球を出してみましょう〜」


うん、何言ってるかわからん。


教室ではみんなが当然のように魔法陣を描き、火の玉をぽんぽん出していた。


……この世界、魔法使えんのかよ。


俺だけ机の上に意味不明な図形を描いて、結局何も起きず、先生に首をかしげられる始末。


「アクリス君は……少し、詠唱の練習が必要そうですね」


いや、練習でどうにかなる問題じゃねえ。俺にはそもそも魔力ってやつがあるのかすら怪しい。


**


授業が終わり、昼休み。


再びスピカが俺の席にやってきた。


「どうだった?授業、ついていけた?」


「……まぁ、色々新鮮だったよ」


「そっかそっか〜!アクリス君、なんだか見てると放っておけないんだよね〜」


そう言ってにこっと笑う彼女を見て、俺はなんとなく気を抜いてしまう。


今の俺にとって、彼女の存在は、マジで救いだ。


「よかったら、今日の放課後ちょっと街を案内しようか?」


「いいのか?」


「うん!どうせ帰ってもやることないし!」


おいおい、なんて優しさ……天使か?


俺は素直に頷いた。ここは頼れる人に頼るべきだ。


**


放課後。


スピカの案内で街を歩く。


……と、その時だった。


「おいお前!アクリスとかいう新入りか?」


突然、路地裏から出てきた三人組の不良っぽい奴らに囲まれた。


服装からして、どうやらこの学校の生徒のようだが、完全にアウトローだ。


「お前、昨日から突然入学して、しかも入学金は一括払い……どっかの隠し貴族だろ?」


うわ、やばい……勘のいい奴ってどの世界にもいるんだな。


「いや、俺はただの庶民だって」


「は?嘘つけよ、顔がもう貴族のそれだわ」


顔で身分がバレるこの世界、難易度高すぎんか?


俺が言い訳を考えていると、横からスピカが一歩前に出た。


「アクリスは本当に庶民よ!それに、何?3人で1人を囲んで……そんなの卑怯じゃない!」


「チッ、女が出しゃばってんじゃねえよ」


不良の一人がスピカに手を伸ばした、その瞬間――


バチィッ!!


「ぐわあっ!」


不良の手が、光に包まれて弾かれた。


スピカが構えを解く。まさか……今の、魔法?


「ふん、魔法くらい誰でも使えるのよ。舐めないで!」


おおお……かっけぇ。


「チッ、覚えてろよ!」


不良たちは退散していった。


**


「スピカ……助かった」


「へへー、言ったでしょ?困ったときは任せてって!」


俺はなんかもう、この子とならどんな世界でもやっていける気がしてきた。


「ねぇ、アクリス」


「ん?」


「……もし、本当に困ってたら、うちに来る?」


「へ?」


「私、今ひとり暮らしなんだ。実は親、ちょっと前に旅に出ちゃって……帰ってこないの」


「それって……大丈夫なのか?」


「まぁ、慣れたよ。だから、部屋余ってるし、しばらく一緒に住んでみる?その方が学校も通いやすいでしょ?」


え、ちょ、展開早くない?


……いや、でも、俺のこの路上生活を考えれば、これは神の救済。


「……いいのか?」


「もちろん!」


こうして俺は、庶民学校の美少女・スピカとまさかのルームシェア生活を始めることとなった――


……てか、これって、ラブコメの予感しないか?

第3話、どうだったでしょうか?


よければブクマや評価よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ