パーティー、ドラゴンを助ける(1)
中は大きな空洞になっていた。
自然に出来たものか、それともドラゴンが作り出したのか、天井は小さなランタンの明かりではとても見えないほど高く、奥行きもある。
「あれが、ウォータードラゴン……!」
エヴァが感嘆を込めて囁いた。
その巨体は青い鱗に覆われ、爪は鋭く尾は丸太のように太い。
一段高く作られた寝床と思われる場所に体を丸めて横たわっている。
「あのドラゴンは生きている。でも」
「具合が悪そうです」
僅かに体が上下している。
閉じられた目は苦し気に震えていて、地鳴りのような呻きが聞こえてくる。
「あの巨体では人間のポーションが何本必要になるか……」
そもそも人間のポーションが効くかも不明だ。
一度街に戻って、ドラゴンに関する情報を集めるべきか、手持ちのアイテムで対処してみるか、三人が迷った刹那、突然ドラゴンが苦し気に吠えた。
「なんですの!?」
「ああっ、見て下さい、あそこ!」
どこから巣穴に入り込んだか、サンドセンティピードが、ドラゴンの体に群がってかじりついている。
厚い鱗のある部分はサンドセンティピードを寄せ付けないが、鱗の薄い腹や腕は食いちぎられて血がにじんでいる。
「迷っている暇はありませんわね!」
剣を抜き放って飛び出したエヴァに続いてアレンとサラもウォータ―ドラゴンに向かって走った。




