パーティー、ドラゴンを探す(2)
山を登っていくと、岩場の近くで大きな洞窟が見つかった。
「これが?」
「はい。"鑑定"ではドラゴンの巣穴と」
洞窟の周りは木の少ない岩場だったせいか、砂地化が進んでいる。
「ドラゴンの巣穴なんて僕も初めて見るな……」
勇者パーティーにいた頃は、姿を見せない魔物をわざわざ探しに行くより、襲い掛かってくる魔物を倒すことがメインだった。
「ドラゴンというのは、それなりに警戒心のある生き物ではありませんの? こんな巣穴の目の前まで人間が来ているというのに、出てくる気配もありませんわよ」
「何か理由があって動けないんでしょうか……」
「ドラゴンの巣穴についてはあまり記録もないんだ。慎重に進もう」
足元を確かめつつ洞窟の奥に進む。
外の光が届かなくなったところで魔法のランタンを灯す。
ろうそくよりもはるかに明るく洞窟内を照らし出したが、見えるのは灰色の岩と土ばかりだ。
「この壁、本当はヒカリゴケが生えていたみたいです」
岩肌を撫でたサラが周囲を鑑定して表情を曇らせた。
「この光っているのは水晶ですわね」
「なるほど、本来なら洞窟全体が淡く光っていたんだろうね」
足元を照らしたエヴァは眉をひそめた。
「サンドセンティピードが通った形跡がありますわ」
「巣穴にまで入り込むくらい、ドラゴンが弱っているのか、それとも……」
「とにかく行かないことには何も分からないままですわね」
エヴァを先頭に、結界を張るサラと、後ろを警戒するアレンで洞窟を進んだ。
「この先、開けているようですわ」
「広い場所は隠れられる場所も少ない、手前で一度止まろう」
ランタンの明かりを落とし、三人は洞窟の奥を覗き込んだ。




