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お荷物を追い出した勇者パーティー(3)

「簡単すぎるダンジョンじゃ、気分が乗らないのも無理はないな」

これまでにない疲労感を覚えながらダンジョンから出てきたニコラスは、高難度ダンジョンへの挑戦を決めた。

「前回は10階層まで行って引き返した。今回は最下層を目指すぞ」

「引き返したって言っても、そのあとの依頼までの時間潰しだったし、本当はもっと行けたんだけどね」

ダンジョンから出てきて、アイーダの調子も戻ったようだ。

目的のダンジョンがある街までの移動もアイーダの転移魔法は十分に機能していたし、エリカも弓の弦を新調し、ギヨームは装備を変更した。

「全員でアイテムボックスの中身を確認したりはしないのか?」

ケリーは自分のアイテムボックス内のアイテムをチェックしながら訊ねたが、全員が一笑に付した。

「確認してもねえ。ほとんど使わないで出てきちゃうから」

「そうそう。いつだったっけ、下級ポーション10本だけでどこまで行けるかって試してみたら、結局使わずに終わっちゃった所」

「どの魔物も弱すぎたんだよ。矢一本でまとめて10匹も貫けたんだから」

「ふうん。そういうものなのか」

これまで一人でやってきたケリーにしてみれば、自分の持ち物は自分の命に直結するものだった。

中身を確認し、常に不足しないよう気を配っていたが、さすがに勇者パーティーともなると違うなと、先日の不調を見直したのだった。

「ちょっとナタリー。今度はちゃんと自分で自分の弁当持ってきなさいよね」

「忘れてないわよ。五日分用意してきたわ」

どこのダンジョンでも数日あれば踏破してきた。

今回のダンジョンは歴代の踏破回数こそ少ないが、階層は30階までと判明している。

前回10階層までも一日で到達していたから、五日分はむしろ余裕を持った準備と言えた。

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