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パーティー、ちょっと有名になる(1)

「ダンジョンって不思議ですわね」

倒した魔物の姿が消えて、そこには魔物の皮が残った。

「外では倒したあとに皮を剥いだり、解体しないと魔石も取れないですもんね」

後ろからせっせと素材を拾い集めてサラも笑った。

「わかるなあ。僕も最初は驚いたよ」

冒険者の常識としてダンジョンは本で読んだことがあっても、聞くのと見るのとでは大違いだった。

「ダンジョンには外に存在しない特殊な魔物も多い。そういう魔物の素材はギルドで高く買い取ってもらえるんだ」

そう言いながらアレンが回収したのは、ダンジョンにしか生息しないポイズンバットの毒爪だ。

かなり強い毒なので毒矢や毒煙の材料として重宝されている。

用意してきた空き瓶に入れて、対毒耐性のある蓋でしっかり閉じる。

倒しても必ずしも素材が残るとは限らない。

ポイズンバットの毒爪も、20匹くらい倒して一つ手に入れば良いほうである。

いまのところ10匹倒して5個ほど拾ってはいるが。

「ダンジョンで素材を手に入れるときは、素材が落ちるというんだ。魔物が消えるときに空中から素材が落ちてくるように見えるからとか、魔物が落としていったように見えるからとか、所説あるようだよ」

もっと難易度の高いダンジョンでは、実際に持っている武器をそのまま落としていく魔物もいる。

当初は10階まで行けたらボスエリアにある転移魔法陣でいったんダンジョンを出ようと考えていた三人だが、思いのほか順調に進み、今は20階まで降りてきたところだ。

一行の後ろから攻撃を受けた際には、サラの結界が物理的にも魔法的にも効果があるとわかってしまったので、エクシリア―ド・リブレの行軍は怖いもの知らずだった。

「ファイヤーウェイブ!」

エヴァは二人のサポートによって疲れ知らず、魔力切れ知らずで進んでいるので、このダンジョンに入ってからさらにレベルが上がって新しい技も増えている。

慎重に進めば魔物との遭遇率を下げることも出来たが、アレンはあえて魔物の多いルートを選んでいた。

エヴァがそれを望んだためでもある。

結果、経験値以外にも珍しい魔石や高値で売れる素材もポンポン落ちた。

結界があればどこでも休憩が出来て、怪我はサラが治し、魔物はエヴァが新しい技の練習も兼ねて蹴散らしていく。

(あれ、ダンジョン攻略って、こんな感じだったっけ……?)

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