初めてのダンジョン(2)
「ファイヤースラッシュ!」
「結界!」
「魔力譲渡!」
結論から言うと初ダンジョンの1~5階は楽勝であった。
運良く他のパーティーが少ないタイミングで入ったので、入り口からもたもたとダンジョンの説明をしていても邪魔にならず、ある程度レクチャーを受けて走り出したらあとはいつも通りだった。
エヴァはレベルが上がったことで新しい魔法を覚えたし、サラの結界は魔物を全く寄せ付けない。
アレンが魔力譲渡で二人のMPを回復し続けるので、半日ほどで5階までを完走した。
「あれ? これ、なんでしょう」
サラの幸運で未発見の隠し部屋を見付けるというおまけつきで。
思い切ってそのまま続けて降りた6階では、階層ボスに別のパーティーが挑んでいる最中だった。
そのため、ボスエリア手前の安全地帯で三人は待機していたわけだが、ここは最下層30階まで研究されつくしたダンジョンである。
各階層でどんなボスが出るかもだいたい決まっていた。
「6階はウィンドサーペントがボスだね。遠距離系の風魔法を使ってくる少し厄介な魔物だ」
「そういえば、私、動いている相手に結界を張れるんでしょうか。もし自分たちの結界とエヴァのための結界を同時に展開出来れば、ウィンドサーペントの攻撃を気にせず直接攻撃に入れるのでは」
エヴァのブラウスにサラが入れた刺繍を結界の起点のイメージにしてと相談しているうちにボスエリアが解放されたので、ダメそうだったら避ければいいか、というぶっつけ本番で三人はボスに挑んだ。
大成功だった。
「どうする? このままもっと下まで行ってみる?」
「勿論ですわ」
「いきましょう!」




