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初めてのダンジョン(1)

サラが結界と治癒を使えるようになって、三人の旅の仕方が少し変わった。

これまで避けてきた魔物の群れが居そうなエリアや巣として情報共有されている場所も、様子を見ながら積極的に攻め込むようになり、戦闘中に結界を張り続けているサラもレベルが上がるようになった。

ずっとエヴァに【魔力譲渡】を使っていたアレンも少しずつレベルが上がっていたらしい。

「次の街でダンジョンに入ろうと思う」

山から街が見下ろせるところまで来て、アレンが言った。

次の街はダンジョンの入り口を中心に発展して栄えるダンジョン都市だ。

「ついに、ですのね」

「緊張しますね」

ダンジョンと一口に言っても様々ある。

中が研究し尽されて、新人パーティーが経験を積むのにぴったりのお手軽なところから、高ランクのパーティーが十分な準備をしても怪我は免れない難易度のダンジョンまで多岐に渡る。

今まであえてダンジョンに入らなかったのは、新人同然の女二人と戦闘力のない男一人のパーティーでは、魔物より同業者のほうが危ない可能性があったからだ。

エヴァもサラも、レベル上昇に合わせて身体能力も上がっているし、魔法の威力も格段に向上している。

もう心配もいらないとアレンが判断した。

「あそこのダンジョンは1~5階までは低ランクの魔物が多い。エヴァなら問題ないはずだ」

ソロからパーティーまで、潜る人数の多いダンジョンほど、人間同士の揉め事は多くなる。

アレンも、ダンジョンで別の冒険者に遭遇した場合のギルド共通の注意事項や暗黙の了解について説明した。

街で一日を準備と休息にあて、エクシリア―ド・リブレは初のダンジョンに挑んだのである。

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