アレン、白状する(2)
「いくら魔力を譲渡出来ても、街の外に出て自分の身も満足に守れないメンバーなんて、パーティーの足を引っ張るばかりでね」
その上、アイテムボックスもないから、必要な荷物は全部担いでいくしかない。
メンバー全員がアイテムボックスに荷物を入れて身軽に移動しようとしているのに、アレンだけは大荷物で足が鈍ることも多かった。
最初はそれでもいいよと言ってくれていたメンバーの態度が変わるまで、変わったとアレンが感じるようになるまで、そう時間はかからなかった。
「その分、他のことで役に立ちたくて、色々覚えたんだけど、結果はご覧の通りだよ」
勇者パーティーに居た頃のクセで、戦闘になるとほとんど無意識にメンバーにスキルを使うようになってしまっていた。
「説明していなかったのはごめん。勝手にスキルを使っていたことも。君が不快なら使わないようにするよ」
一通り話を聞き終えて、エヴァはまた首を傾げた。
「アレンは何を言っていますの?」
「えっ」
「勇者パーティーとやらが、あなたを手放してくれて感謝しているくらいですわ。おかげでわたくしはあなたを得られましたもの」
横でサラも大きくうなずく。
「まだ二つしかギルドには寄っていませんけれど、他の冒険者を見ていたら解りますわ。あなたの知識はベテランの冒険者並みでしょう? こんな新人の女二人を対等なメンバーとして扱ってくれるベテランなんて、そうはいませんわよ」
「それは……僕も冒険者を続けたかったし……」
エヴァもサラも、新人として分からないなりに真摯にアレンから学ぼうとしていたし、アレンの指示をよく聞いてくれた。
教えやすい二人であったことは間違いない。
「おかしいと思っていましたのよ。わたくしの魔力量と一日に使える魔法の回数はある程度把握しておりますのに、まったく魔力が減らないんですもの」
サラの料理のおかげかと思っていたが、それだけでは説明がつかなかった。
なにより、サラを助けたときに使った魔法が、その時点で認識していた威力よりだいぶ大きかったのだ。
「アレンさえ嫌でなければ、これからも是非助けて頂きたいですわ。わたくしもまだまだ強くなりたいと思っていますし、今はわたくしのレベルに合わせて無理のない魔物討伐をしていますけど、この感じだと少し上のランクの魔物に挑むことも出来ますわよね?」
翌日から少しランクの高い魔物が出るエリアを通るルートの相談をして、三人は眠った。




