追放パーティー結成(2)
エヴァとアレンにしても、元々が生活すら怪しい元貴族と一度はお荷物としてパーティーを追放された二人だ。
まともな冒険者が今更メンバーに入ってくれるとは期待していなかったし、かといってメンバーのあてもなかった。
エヴァの資金があれば適当な相手を雇うことも出来なくはなかったが、それは金勘定を請け負ったアレンが止めた。
「あなたはわたくし達が求めていた人材そのものなのですわ、サラ」
エヴァも別に料理がしたくないとか洗濯で手が荒れるとか、そんなことには文句は言わなかった。
この生活になった以上、冒険者として自分の身の回りのことは自分で、とアレンから学んでいる。
そうしたことも覚える意志はあるが、今は基本的な知識をつけることが先決で、手が回らないのだ。
「すぐに結論を出せとは言わないけど、考えてみてほしい。僕たちもまだこの街にいる予定だし……」
サラが落ち着くまで、助けた縁もあるので多少の身の回りの面倒は見るつもりでいた。
この町にも教会はあるし、サラならどこでも働き口は見つかるはずだ。
「いいえ、私、お二人のパーティーに入ります。いいえ、入れて下さい!」
サラは慌てて言い添えた。
「冒険者のことなんて全然分からないので、ご迷惑をお掛けするとは思いますが」
「それなら心配いらないわ。わたくしもつい先日、冒険者になったばかりですもの」
そういえばそうだった、とアレンも思った。
あまりにも堂々と話すので忘れそうだが、彼女は新人冒険者だし、グレイウルフ討伐でやっとFランクに上がったところである。
「田舎の故郷には両親もいますが、今は追放された身……でも、冒険者になれば、いずれは行くことも出来るかもしれません。魔法の使えない私がどこまでお役に立てるかわかりませんが……よろしくお願いします!」
そうと決まれば話は早かった。
ギルドで冒険者とパーティーの登録を完了させれば、三人組パーティーの誕生だ。
冒険者登録の際の適性検査では、聖職者と聖属性魔法を表示されたサラは苦笑いした。
「適性はあっても魔法が使えないんじゃ、あんまり意味はないですね」




