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強者の死に様は彼岸の如く

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

ぶっちゃけ、あらすじでバックストーリー回収してます。


注意事項3

ちょっと際どい?ので、R15の恋愛にしました。

温かったら申し訳御座いません。


上記、許せる方のみ、お読み下さい。

女は髪を振り乱したまま、ぐらっと此方を見やった。緋色の浴衣に包まれた脚を上げ、生っ白い腿を露わにする。剥き出しの刀身を手首を返して鳴かせる。扇情的な光景だった。余りにも目に毒だった。

彼女は猟奇的な笑顔を浮かべると、俺の顎に手をやった。頬を数回愛でると、上機嫌に言い放つ。

「なぁ、君。私は強者が好きさ。燃やすだけ燃やして、命を散らす様が大好きさ」

「近くに寄らせたいなら、日本刀を収めて下さいよ」

女は小さく「あん?」と返答すると、物凄く不機嫌そうな顔で眉を顰めた。でもその言葉は思い切り聞き流したようで、また日本刀を一回しする。仕舞いたく無いらしい。自分の半身とも言えるそれを、見せびらかしたいらしい。

それから何かを考えたような表情をして、片手を俺の首に回した。唇が触れ合うか触れ合わないかの境界線。そこでぴたっと動きを止める

「桜ってさ、意外と散るまで長んだよね。十日から二週間だっけか? 私にとっちゃ、ありゃ長すぎ」

何かが落ちる音と、衣擦れの音が同時に響いた。その音に驚きを覚えてる合間、その一瞬に、女の真っ赤な舌先が俺の唇を拭った。唇の合わせ目をから、無理にやわこいものを捻じ込もうとしている。抵抗は、出来なかった。

膝を折って降参する俺をなじるように、あの剥き出しの白い腿を巻き付けてくる。白蛇の如く。

「よっと」

そのまま押し倒し、胸元に擦り寄る。引き剥がそうとすると、首に手を掛けて、目を見開く。

「だから三日で散る彼岸花が好きさ。燃やすだけ燃やして散りゆく様が、あぁ、大層美しい。なぁ君、そうであっておくれよ。強くなるだけなって、ふらっと散ってくれよ」

そう言っていた彼女は数日前、ふらっと命を落とした。何でも辻斬に合ったらしい。切り捨てられた遺体が路上に放置されていた。彼女の生き様を見ていれば、同情の余地などあるはずはない。けれど、その同情さえ許さぬほど、死に様は余りにも満足気だった。

こんな姉ちゃんいたら、辻斬でもファンになりそうです。

(危ない思考……)


とゆか強者が好きです。

ガッと咲いて、サッと散る様が本当に美しい。




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