サイコパスな昔話
むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが、
……………いませんでした。
その代わりに、とても美しい青年と、絶世の美女が住んでいました。
ですが、悲しい事にその青年と美女は、幼い一人娘がいるにも関わらず、お互いに不倫をしていたのです。
結婚生活は早々に破綻し、離婚する事になったのです。
裁判は難航しましたが、親権は、母親が得る事になりした。
……時は流れ、娘は15歳になりました。
娘はある想いを抱きます。
お父さんは、どんな人だろう?
お父さんは今、どこにいるんだろう?
お父さんは、私の事を愛しているだろうか?
お父さんに会って、確かめてみたい!!
娘は、母親に黙って父親に会いに行く事を決めてしまいます。
母親に黙って会いに行く娘……。しかし、父親の姿を見た時、娘は、驚愕の事実を知るのです……。
「やめなさーーーーーい!!!!!!」
突然、家中に母親の怒声が鳴り響く。
「珍しく娘の面倒を見てると思えば……、何やってるのよ!!」
「いや、昔話を聞かせてやってるんだけど……。」
父親は、平然と答える。
「何が昔話よ!!変な事を娘に吹き込まないで!!」
「そうかなぁ?面白いと思ったんだけどなぁ……?」
言い争う夫婦。
そして、母親は一言。
「あなたが思っているほど、周りは面白いとは思って無いからね………?」
ごめんなさい、
あぁ、ごめんなさい、
ごめんなさい。