俺の嫁
「あーーまーーねーー」
玄関を開けたら満面の笑みで誰よりも先に飛び掛かってくるこれ。
これが俺の妻、心春。
家ではただの、干物女である。
朝の綺麗目の格好はどうした?
化粧もとれてるし、髪ボサボサだぞ…。
いや別に、化粧濃い女は嫌いだから良いんだけどな?
にしても素顔すぎるぞ?35才。
「お帰りっ!」
ぎゅっと抱きついてくる35才。
「…ただいま」
それはいつものことなので今さら言うつもりはない。俺的に格好はそこまでこだわらないからな。
そう。
問題はそこじゃあないんだよな…。
「パパー、おかえりなしゃーい」
「お帰りー」
トタタと玄関に遅れて登場したのは、天使たち。
「ただいま、鈴、沙羅!」
(可愛すぎる!!)
たまらず二人を代わる代わる抱き締めてチューすると、殺意のこもった視線を感じた。
(しまった…また、やっちまった…)
振り返ると腕を子供達から引き離すように引っ張る心春。
「ちょっと海音!私の時とテンション違いすぎるっ!」
もう、酷いっ!と見事にマジで拗ねている。
(出た、めんどくせー…)
「そんなことないって」
「そんなことあるっ!」
(ああ…めんどくせー…)
「ね、今めんどくせーって思ったでしょ?ねぇ!」
(・・・・・・)
「そんなことな…「やっぱり!もう、やだ!!産むときに約束したじゃん、子供よりも私が一番じゃなきゃ嫌だからねってぇ!」
「お前が一番だよ?」
「うそくさい、棒読み、心がこもってない!!」
(・・・・・・)
断言できる。
うちの嫁は、異常なくらい俺のことが好きだ。




