表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夫婦のカタチ  作者: 夢呂
第3章◆ペット
11/12

4◆まさかの嫉妬

イチローが我が家に来て三ヶ月。

イチローは俺に懐くようになり、それに比例して、小春の俺への態度は、ますますキツくなっていった。


「ただい…「おかえりー!」

玄関を開けた瞬間、リビングのドアを後ろ手に閉め、小春がイチローを阻みながら一番に抱き着く。


「ワンッ、ワンッ」と、イチローがドアを開けろと要求しているが、小春はなかなか抱き着いたまま離れない。


「海音、おかえりのチューは?」

「あ、う、うん…」

チュッと唇にキスをすると、満足気にしているのだが、リビングに入ってイチローを抱き上げ撫でたとたんに不機嫌になる。


「私には、そんな表情(かお)しないくせに…」

なにやらブツブツ文句を言って拗ねた態度でこちらを見る。


(どんだけだよ…)


相手は犬だぞ?しかも、オスの。


「ちょっと海音!さっきからイチローばっかり構って!私のこと、放ったらかしじゃないの!?」


尻尾をフリフリしながら、俺の顔をペロペロ熱心に舐めるイチローに嫉妬する嫁。


「イチロー、こら離れなさいよ!海音は、私のものなんだからねっ!」「ガルルッ」

「何よ!?ペットのくせに!…ぃたっ、噛みやがったコイツー!」


こうして、…―――俺をめぐってイチローと嫁が闘うという謎の日常が、我が家に追加されたのだった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ