表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王になるには?  作者: 水原慎
第二章 交叉
97/312

3-5 魔族の特徴

長文なので分割してアップしてあります。

枝番のあるものは一つの文章です。

サブタイトルは便宜上付与しました。

 ギーツという男の雰囲気にリアは戸惑っていた。一言で言って、魔族らしくないのだ。

 リアの考える魔族の特徴に、いびつな印象というものがあった。あくまでも個人的な把握の仕方だったが、そう間違ってはいないつもりだ。自らの能力への絶対的なまでの依拠と自負の念は肥大した印象を生み、強大過ぎる精神は世界との出会いの中で何らかの欠落を生じて欠けた印象を生む。ドロスの暴君然とした態度は肥大の実例として分かりやすかったし、リアの知るレガートには肥大と欠落の両方があった。ギーツにはそれらの歪みが感じられなかった。感じられないがゆえに違和感を拭えずにいた。

 あたしのパートナーも魔族らしくないのは同じだけど…。

 リアは隣に座るアルを流し見た。

「?」

 気配に気づいたアルが顔を向けた。リアは取り合わずにギーツに視線を戻した。とりあえず分かったことは、ギーツがアルとドロスとの悶着に居合わせたという事実だ。

「それで? 話がしたかったって言ったわね? どういったご用件?」

 リアの口調は変わらず硬い。棘があると言ってよかった。

 ギーツが笑った。

「警戒感がバリバリだな。…分かるぜ。確かに用もないのに近づいてくるやつにロクなのはいない」

「自分で言っちゃうんだ?」

「言わないとおまえさんには通じないだろ? 通じたところで、まずはおれのことを知ってくれ」

「こっちは別に知りたくないけど」

「まあ、そう言いなさんな。貴重な時間を睨み合いで潰すよりはいい」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ