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魔王になるには?  作者: 水原慎
第二章 交叉
69/312

1-20 宣戦布告

長文なので分割してアップしてあります。

枝番のあるものは一つの文章です。

サブタイトルは便宜上付与しました。

「…あたしには、もう、資格がない」

 レガートが鼻を鳴らした。

「よく分かってるじゃないか。お互い違うペアになった魔王の座を争うライバルだ。宣戦のごあいさつさ。魔王になるのは、このおれだ、ってな!」

 親指で自らの胸を指したレガートの視線が髪の毛に向けられているのにリアは気づいた。

 今日身につけているのは、同じ黒い金属製でも小さな花を透かして彫った別の髪飾りだった。レガートから贈られた品はドロスとの一戦で使い、捨ててしまった。

「―」

 何も言えずにいるとレガートが背を向けた。後には薄笑いを浮かべたカザイラが残った。

「あなたも酔狂ね。彼から話を聞いた時は、魔王への道を諦めたのかと思ったわ」

 カザイラが瞬間、傍らのアルに視線を振った。何が言いたいのか、リアにはおおよそ見当がついた。

「あたしは自分を賭けてるのよ。アンタなんかにとやかく言われる筋合いはないわ」

「そう」

 カザイラが笑みを深くする。

「どちらが魔王の調制士になれるか競争ね。結果は分かっているけど。あなたとの因縁も、この一年で決着がつくわ。とても楽しみ」

 言い捨てて、カザイラが優雅に身を翻した。離れた場所を歩くレガートを追って去っていく。


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