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魔王になるには?  作者: 水原慎
第二章 交叉
67/312

1-18 最初の死者の原因

長文なので分割してアップしてあります。

枝番のあるものは一つの文章です。

サブタイトルは便宜上付与しました。

「今までアンタが残ってたなんて不思議ね」

 気を取り直すと、リアは皮肉を込めて言った。捉えようによっては褒め言葉だが、当てこすりだった。自分の立場は棚に上げた。

 カザイラは余裕の笑みで受け止めた。

「残ってたわけじゃないわ。わざと残ったの」

「?」

 不可解げな表情をリアがするとカザイラは言った。

「どうせなら強い相手と組みたいでしょう? 一人、強気なのがいたけど待たせておいたの。あなたのおかげで彼が来たわ」

 カザイラがレガートを見やり、リアは全てを悟った。

 ―最初の死者はこいつのせいか!

 今朝の不吉な知らせと眼前の状況が結びついていた。

 …胞奇子同士を戦わせたんだ、こいつ。

 胸の裡が重く、暗くなった。

 王選びでは胞奇子同士の争いも珍しくない。結果として相手を死に至らしめる場合も当然ある。だとしても、カザイラのやり方は故意に闘争を引き起こした点で悪質だった。

 森を抜けて到達者となっても、パートナーを得られなければ最終試練に挑むチャンスは逃げていく。おそらくは最後の一人となった調制士を巡ってレガートは無論、カザイラを選んだというもう一人の胞奇子も決死の状況を強いられたはずだった。

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