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魔王になるには?  作者: 水原慎
第二章 交叉
56/312

1-7 ガルカとルルカ、ゾグナとフェニア

長文なので分割してアップしてあります。

枝番のあるものは一つの文章です。

サブタイトルは便宜上付与しました。

「力そのものに決まってるじゃねえか」

 院長の言葉が終わるのと同時に呟きが聞こえた。リアは前列右斜め前に座るペアに目を向けた。

 呟きの主はガルカ・ガングラウだった。堂々とした体躯を持つ屈強そうな男性種だ。黒い肌に荒削りな顔立ちをしており、髪を後ろに流しつつ逆立てていた。色は憤怒を示すようなどす黒い赤だ。座っているだけで好戦的な気配を振りまいている。

 隣に座る調制士はルルカ・ゲッセルといった。緑がかった黒髪を腰まで伸ばしている。黄色種の白い肌に細い眉、黒目がちの瞳を持つ女性種は、細くしなやかな肢体を合わせ持つ麗女だった。

「単細胞め」

 続いて聞こえた呟きはアルの向こう側、右隣から聞こえ、リアを凍らせた。

 目をやるとゾグナ・カイシュカンがいた。スリムな体をした男性種は長い足を組んで座っていた。硬質の輝きを持つ銀色の髪の毛を尖らせ、後ろの毛は細く伸ばして根元で結んでいる。切れたような薄いグレーの目は感情を表に出さず、表情の少なさと合わせて冷たく人を寄せつけない雰囲気を醸し出していた。

 調制士はパートナーの危険な言葉を聞いても泰然としていた。フェニア・カラブだ。白い肌に青の瞳をした顔貌は典型的な白色種だった。髪の色は純度の高いブロンドだ。額にかかる髪の毛を残して後ろにやり、網目状に編んだ飾り紐でまとめて左肩から胸に垂らしている。女性種としての特徴を明示する体を静かに椅子の背に預け、瞳を伏せて膝に手を重ね置いた姿で座っている。

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