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3-14 自信過剰と傲岸不遜
長文なので分割してアップしてあります。
枝番のあるものは一つの文章です。
サブタイトルは便宜上付与しました。
横顔を見ていたリアは改めて問うてみた。
「そんなに自分が下だと思う?」
アルが顔を振り向けて頷いた。
「あたしはそうは思わない!」
リアが語気強く言うとアルが目を丸くした。
「大体ね、魔族なんてものは自信過剰と傲岸不遜が服着て歩いてるようなのが普通なのよ? なのに、どうしてアルはそんなに卑下しちゃうわけっ!?」
「そう言われても…。それに、魔族がみんなリアが言うような人間ってわけじゃ…」
「そんなことない! 魔族はそういうモンなのっ!」
「決めつけられても…」
アルが絶句したところでリアも追撃をやめた。表情を緩めると小さく息を抜き、居住まいを正した。