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魔王になるには?  作者: 水原慎
第一章 邂逅
38/312

3-11 死角

長文なので分割してアップしてあります。

枝番のあるものは一つの文章です。

サブタイトルは便宜上付与しました。

「よりにもよって、あんなのとあたしを結びつけないでよ」

「ご、ごめん。でも、ドロスは体も大きくて強そうだし…」

 言い訳をするアルを見つめながら、リアはため息をついた。

「あなたは強さというものを誤解してるわ。確かにドロスは体格に恵まれているし、パワーもある。今、ここにいる魔族の中でもトップかもね。だけど、それは肉体的なパワーを破壊力に変換する能力が優れているだけで、俊敏さのような能力は欠けてる」

 リアは言葉を切り、アルが真摯に耳を傾ける様子を確かめた。

「何よりもいけないのが、傲慢さよ。やつには死角が多すぎる」

「死角?」

「そうよ。人の思考には限界があるの。これはどれほど頭脳が優秀で、分析や情報収集に長けた者にも当てはまる。どんな人間であろうと思いの及ばない領域というものがあるのよ。そして、傲慢さはその領域を広げることはあっても狭めることはない。傲慢は己を省みたり、情勢の変化を見定める賢明さを遠ざける。…これはレガートにも言えることだけどね」

 リアはわずかに沈鬱な気分を味わった。

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