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魔王になるには?  作者: 水原慎
第四章 決着
299/312

4-14 荷物が減ってよかった

長文なので分割してアップしてあります。

枝番のあるものは一つの文章です。

サブタイトルは便宜上付与しました。

 作業を終えると、リアは破片を廃棄した。洞窟は見かけよりも人工的な造りをしており、休息や排泄に適した場所がいくつかあった。リアは狭い窪みの一つを選んだ。

 窪みから出るとアルが言った。

「よかったね、リア」

「?」

「荷物が減ったよ」

 一瞬呆気に取られたリアは、笑ってアルの腕を横から叩いた。

「もう。アルってば、楽観的過ぎ」

「そうかな?」

「そうよ」

 二人は、明るく話しながら先へ進み、最初の睡眠を取ることに決めた。時折見かける大きめの窪みに並んで身を落ち着け、ランプを消した。

 目を閉じながら、リアは現状を思い返していた。

 洞窟は扉で区切られている他は一本道だった。曲がりくねって方向も定かではなく、位置まで分からなくなっていた。残りの行程も相変わらず不明だ。先の見通せない状況は人を不安に陥れる。リアは心の中で勢力を増そうとする黒い影を押さえつけた。幸いなのは分岐していないことだった。

 二時間の間隔があるため、他のペアとは出会っていない。順調に行程をこなしているらしく、リアたちに干渉する様子はなかった。先行する二組は、そこまでは短絡的ではないようだった。禁止事項でもあり、このような場所でやり合えば生き埋めになるのは目に見えていた。

 考えている内に、リアは眠りに落ちていた。

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