表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王になるには?  作者: 水原慎
第四章 決着
283/312

3-10 戦闘の終結

長文なので分割してアップしてあります。

枝番のあるものは一つの文章です。

サブタイトルは便宜上付与しました。

 触角が地面で生き物のようにのたうった。リアは距離を取るべく身を翻した。しなった触角の二撃目は、リアを横から襲った、リアは手を触れずに二体目のヴァン・キ・ラーゴを生成すると盾として使った。太みのある大きなヴァン・キ・ラーゴだった。伸びた触角はヴァン・キ・ラーゴに絡みつき、腕や胴体に食い込んで動きを止めた。

 次の攻撃をリアは許さなかった。一体目のヴァン・キ・ラーゴに指令を送ると白い穿刺体を掴み倒した。ヴァン・キ・ラーゴは白い穿刺体を組み敷き、触角を根元で切断すると頭部を破壊した。続いて左腕を切り落とし、胸に剣を突き入れて両断した。白い穿刺体は沈黙した。

 白い穿刺体が戦闘不能に陥るとヴァン・キ・ラーゴは生成者を次の標的に定めた。猛スピードでカザイラに迫った。

 カザイラは、最後の瞬間も薄い笑いを浮かべていた。

 ヴァン・キ・ラーゴの剣が切り伏せ、カザイラの体が地に落ちた。倒れたカザイラに向かってリアは緩やかに近づいた。

 傍らまで行くと、横たわったカザイラが視線を向けた。閉じた口の端から血が細く糸を引いた。右肩から左脇腹へと大きな傷ができている。制服の左胸部には心臓を守るプレートが仕込まれており、それを避けた斬り方だった。血が染みて緋色の縁取りを赤黒く染め、濃い生地の色をさらに変えている。ヴァン・キ・ラーゴは横で控えていた。

 カザイラはヴァン・キ・ラーゴの剣を避けようとしなかった。そのためにかえってリアの攻撃は鈍っていた。即死には至らず、傷は深手に留まっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ