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魔王になるには?  作者: 水原慎
第四章 決着
279/312

3-6 残虐者の顔

長文なので分割してアップしてあります。

枝番のあるものは一つの文章です。

サブタイトルは便宜上付与しました。

「それで? まさか、本当に話がしたかったわけじゃないでしょ?」

「わたしと闘って。用件はそれだけ」

 表情を変えないカザイラが口を閉ざし、リアもまた薄く笑った。喜悦の笑みだった。

「いいわ」

 一言、言った。

 カザイラを故意に見逃した文礼員を責める気持ちは最早なかった。勝って、実力を証明する。考えたことはそれだけだった。

 傍らのアルを見た。

「あなたはついて来ないで」

 リアが言うと、カザイラの意外な言葉があった。

「いいわよ、別に」

 眉をひそめてリアはカザイラを見た。わざわざ危険を増やす言葉だった。

「彼なら決して勝負の邪魔をしたりしない。だけど―」

 カザイラがアルに視線を振った。

「―あなたの調制士の最後を見ることになるかもしれないけれど。それでも来る?」

 アルが頷いた。

「たとえそうなっても、この目で見届ける。それに、リアは負けない」

 真剣なアルの表情を見たカザイラは笑みを深くした。

「信じているのね―」

 カザイラの形相が変わった。

「―その希望、わたしが砕いてあげる」

 新たな目的を見つけた残虐者の顔だった。

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