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魔王になるには?  作者: 水原慎
第四章 決着
242/312

1-4 狂犬に絡まれたリア

長文なので分割してアップしてあります。

枝番のあるものは一つの文章です。

サブタイトルは便宜上付与しました。

 そうなのよ。そんなヴァン・キ・ラーゴなんだから、次は負けないのに。

 リアの思考は、いつの間にかスティアータへと移っていた。

 スティアータは現在も警護員として勤務していた。今日の訓練の前にアルと宿泊棟に入った時も、いつものように椅子に座っていた。変わったのは目から挑戦的な光が消え、薄く笑ったような雰囲気が生まれていることだった。半ば親しみ、半ば虚仮にしたような感じを受ける。

 …結局、狂犬に絡まれたってことかしら。

 スティアータの様子を思い浮かべながらリアは思った。

「見守ってくれる人がいるってのは、いいモンだね」

「へ?」

 不意に言葉をかけられ、リアは間抜けな返事をした。

「見守ってくれる人がいるってのは、いいモンだねって言ったんだよ。いつもありがとう、リア」

「―!」

 急に礼を言われ、リアは動転した。顔が赤くなった。

「何、突然お礼なんて言ってんのよ!? ほら、次行くわよ、次!」

 苦笑したアルが定位置に戻る。リアは頬を触りながら台まで近づくと金属球を手に取った。下手でアルに向かって放った。金属球は空中で変化し、着地した時には大砲を肩に装備したヴァン・キ・ラーゴになっていた。

 形態を見て取ったアルが光をまとった。前を向いたまま後方へ猛スピードで蛇行した。

 回避行動を取るアル目がけてヴァン・キ・ラーゴが大砲を発射した。左肩に装備された砲身を手で押さえ、ヴァン・キ・ラーゴは連射した。黒い砲弾は爆発こそしなかったものの、重い着弾音を響かせた。リアの相転儀によって生み出された弾丸は絶え間なく続いた。

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