表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王になるには?  作者: 水原慎
第四章 決着
240/312

1-2 残り四組

長文なので分割してアップしてあります。

枝番のあるものは一つの文章です。

サブタイトルは便宜上付与しました。

 リアが手を一つ鳴らした。

「それまで!」

 アルが大きく息を吐き出した。

「いい感じ。初めてとは思えないわ」

 リアが褒めるとアルが微笑った。

「ギーツだって頑張ってるんだ。ぼくもやれることをしっかりやらないと」

 アルの言葉にリアも相槌を打った。

 ギーツがリタイアして半年が経っていた。

 ギーツの解毒は進展半分、停滞半分といったところだった。王都の優秀な治癒士の動員によって症状の進行は食い止められていた。半年が経過した今もギーツは生き永らえていた。その一方で治療法に決定打がなく、回復には至っていなかった。昨日もナヤカからの知らせがあったばかりだ。

「候補者も絞られたしね」

 リアの言葉に今度はアルが相槌を打った。

 驚いたことにドロスは胞奇子と調制士のほぼ全てを組織していた。ドロスの傘下に下った者は森の戦闘で命を落とし、唯一生き残った宿泊棟で捕縛されたペアは資格を剥奪された。結果として参加者はリアたちを含めて四組にまで減っていた。

 リアたちの他に残ったのは、ガルカ、ルルカとゾグナ、フェニアの二組、そしてレガートとカザイラだった。残留組とはほとんど接触がなかった。求法院の敷地が広いために遠い場所で見かける場合が常態であり、たまたま出会った場合も言葉を交わしたりすることはなかった。

 レガートたちにいたってはさらに極端だった。姿を見かけることさえないのだ。その事実は逆に不気味だった。リアたちとの接触を意図的に避けているとしか思えなかった。もしかすると遠くから観察されているのかもしれない。そう思わせるほどの徹底した関係の途絶だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ