4-15 女はオレ様がもらってやる
長文なので分割してアップしてあります。
枝番のあるものは一つの文章です。
サブタイトルは便宜上付与しました。
「こうなると自慢の相転儀も意味ねえな。オレ様の突撃を止めたのは褒めてやる」
ドロスがさらに圧力を加えた。ドロスと地面の間に挟まれたギーツの口からさらなる声と血が溢れた。
「ギーツ!!」
アルの叫び声がした。ドロスが馬鹿にしたように笑った。
「オラ。やせ我慢せずに助けを呼べよ。二人いっぺんに片づけてやる」
ギーツはドロスを睨みつけ、歯を食いしばって抵抗した。スティックを持つ腕の震えが力の拮抗を示していた。
「さっさとくたばれ。おまえが死んだら、女はオレ様がもらってやる」
ドロスの言葉に反応し、ギーツの表情が一瞬動いた。
「オレ様のは駄目だ。調制士のくせにオレ様のやり方に反抗しやがって。ちょいとお仕置きしてやったら壊れちまった」
二人の力の衝突が激しさを増した。踏みにじるドロスの体の動きとギーツの抗う腕の震えが強まる。
「あの女との楽しみ方は、もう考えてあるんだ。手も足も利かねえようにしちまってよお。腹ぁ、かっ捌いたところへ突っ込んでやるんだ」
ドロスの圧力に耐えながら、ギーツが呻くように言葉を搾り出した。
「て、め、えっ」
「あの冷静できれいなお顔がよお。オレ様の体の下で泣き喚くところが見たいんだよお。さぞかし、いい声で鳴くんだろうなあ。たまらねえ」
ドロスが低く泡立つような含み笑いをした。