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魔王になるには?  作者: 水原慎
第三章 激突
207/312

3-30 怒ったナヤカ

長文なので分割してアップしてあります。

枝番のあるものは一つの文章です。

サブタイトルは便宜上付与しました。

 森の中に入ったナヤカは、早い段階で道をやって来る人影に気づいた。

 ギーツだった。名を呼んだ。

「リアはどうした?」

 建物に通じる道の一つで二人は対面していた。敢えて迂回し、建物同士をつなぐ道筋を辿ったナヤカの配慮が功を奏していた。ギーツの制服にはいくつかの戦闘の跡が伺えたが、大きな損傷はない。

 ギーツの様子を伺っていたナヤカは一つの場所に目を留めた。右脚に少し深い傷がある。

「その傷は?」

「さっき襲われた時、やられただけだ。大した傷じゃない。それより、リアは?」

「森の入り口で敵の一人と闘っています。二人がかりなど自尊心が許さないと」

「あのお嬢様らしいな。なら、おれたちはこっちだ」

 口元を緩ませたギーツは元々向かっていた方向へ駆け出した。アルがいるはずの廃墟へ続く道筋だ。ナヤカも続いた。

「アルの救出に向かうのですね?」

「助けると約束したからな」

「なぜ、別々に行動を?」

「すまん。エサをまいた」

「集まり様が予想を上回ったようですね」

「そう皮肉るなよ。怒ってるか?」

「少々」

「すまん」

 二人は言葉のやり取りをやめ、すぐに立ち止まった。周囲に渦巻く敵意を共に感じ取っていた。

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