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魔王になるには?  作者: 水原慎
第三章 激突
201/312

3-24 金色に変わる髪の毛

長文なので分割してアップしてあります。

枝番のあるものは一つの文章です。

サブタイトルは便宜上付与しました。

「部屋であたしを襲ったのもアンタね?」

「分かるか?」

 リアが問うと男は至極簡単に認めた。

「手すりに髪の毛が残ってたわよ」

「逃走経路だからな。残るのも承知の上だ。色もわざわざ選んだ」

 男が言うのと同時に髪の毛が金色へと変化し始めた。わずかの間にヴァン・キ・ラーゴに巻きついた髪まで変わった。ギーツの髪とクセも色も全く同じだった。男の髪の色はすぐに元に戻った。

 ―こいつ。

 念の入ったことだとリアは思った。この男は自分の仕業だとバレないように髪の色を変え、疑いがギーツにかかるように仕向けたのだ。単純な計略にはまった浅慮が悔やまれる。

「あたしを襲ったのはドロスの指示?」

「それもある」

 苦々しい思いでリアが言うと男は肯定した。

「だが、何よりもおれがおまえに興味があったからだ」

 リアは顔をしかめた。男の下卑た笑い、目の色、声から伝わる感触、全てが気に食わなかった。

「どうせ始末するなら楽しませてもらってからと思ってな」

 会話の最中もヴァン・キ・ラーゴと男の髪の毛の格闘は続いていた。ヴァン・キ・ラーゴが巻きついた髪をもう一方の腕で掴んで対抗しているのに、男は余裕の表情だ。

 リアは、いつでも次のヴァン・キ・ラーゴを招喚できるよう集中していた。

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