表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王になるには?  作者: 水原慎
第三章 激突
199/312

3-22 黒幕の判明

長文なので分割してアップしてあります。

枝番のあるものは一つの文章です。

サブタイトルは便宜上付与しました。

 …こいつ、どこかで見た。

 まさぐった記憶の中から一つの情景が浮かんできた。食堂で取り巻きに囲まれるドロスの姿だった。取り巻きの中の一人が男の姿と一致していた。

 ―黒幕は、やつか。

 一連の事件の背後にドロスがいたと分かってもリアは衝撃を受けなかった。あり得べきことが眼前に示された。ただ、それだけのことだ。口先の友好など当てにはならない。

 リアが睨んでいると男が言った。

「やはり、簡単に殺すには惜しいな」

 男は唇の端を上げて笑っていた。リアは男の表情に女性種として不快な感情を抱いた。考えていることが手に取るように分かった。

 まったく、どいつもこいつも。

 いけ好かない思いを抑えながらナヤカを促した。

「ナヤカ、あんたはギーツの所に行きなさい」

「不意打ちを狙うような輩に公正である必要はないと思いますが」

 ナヤカは二人で倒してしまおうと提案していた。リアは拒否した。

「二対一なんて楽勝過ぎてやる気にならないわ。―ついでにアルもお願い」

 後の言葉が本心だった。ここで男の相手をすればギーツの救出が容易になり、ギーツが窮地を脱すればアルも助かる可能性が高まる。これしかないと思える選択だった。加えて、男の相手は自分が引き受けるべきだとリアの直感が告げていた。因縁を感じた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ