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魔王になるには?  作者: 水原慎
第三章 激突
186/312

3-9 今度はこっちから

長文なので分割してアップしてあります。

枝番のあるものは一つの文章です。

サブタイトルは便宜上付与しました。

 とりあえずの覚悟はいいようね。

 リアはアルの状態を推し量った。

「それで対処の方法だけど…。どうする気? まさか、このまま敵の出方を待つなんて言わないわよね?」

「それはもう散々やったからな。今度はこちらから動く」

「どうするのよ?」

「おれに案がある。アル、少し歩かないか?」

「え? いいけど…。ここじゃ駄目なの?」

「ちょっと微妙な話なんだよ。―アルを借りるぜ?」

「構わないけど…。何考えてるのよ?」

 リアは不審げな表情をした。

「なあに。話自体は簡単さ。そう嫌がるなよ。すぐに返すからさ」

「離れるのが嫌だなんて言ってないじゃないっ!」

 からかわれたリアは顔を赤くした。ギーツは喉を鳴らして笑うと建物の向こう側を指差した。

「せっかくだから、裏手にある森に行ってみよう。入ったところに施設がいくつかあるらしい」

「あんた、まさか求法院見学がしたいだけじゃないでしょうね?」

「いやいや。あくまでもついでさ」

 ギーツは穏やかな表情を崩さず、リアは疑わしげな視線を向けていたが、息を抜くとアルに顔を向けた。

「気をつけてね、アル」

 アルが頷く。ギーツは表情を引き締めるとナヤカに言った。

「おまえは極力リアと一緒にいろ。細かい判断は任せる」

「分かりました」

 ナヤカがいつもの無表情で答え、ギーツとアルは森に向かって歩き出した。

 リアとナヤカは、二人の後ろ姿を椅子に座って見送っていた。

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