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魔王になるには?  作者: 水原慎
第三章 激突
165/312

2-19 はぐれ者の四人

長文なので分割してアップしてあります。

枝番のあるものは一つの文章です。

サブタイトルは便宜上付与しました。

 …なるほどね。

 リアは感心していた。

 ギーツは、ただ感覚に従っているだけの人物ではない。自己抑制をすべき時と方法を知っている。リアにとって自己を統制する能力は大事だった。求法院での生活はもちろん、外においても自己規律は重要になる。自由だからと好き勝手に生きていれば、自堕落になってどこまでも落ちていくだけだ。リアはギーツという男の性質を理解し始めていた。

「あたしたちも行きましょ」

 リアが声をかけるとアルも動き始めた。並んで歩くリアの頭に一つの考えが浮かんだ。アルたちの有様だった。

 故郷を追われた追放者に、魔族にも忌み嫌われる享楽者、それに、殺し過ぎて疎まれた殺人姫さつじんき―。

 そこまで行き当たってリアは気づいた。考えてみれば、つまはじきにされていないだけで自分も同じだ。でき上がった世界の仕組みをひっくり返そうとしている異端者だ。

 よくもこれだけ見事にはぐれ者ばかり集まったものだ。

 リアは、皮肉と明るさの混ざった笑みを浮かべた。


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