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魔王になるには?  作者: 水原慎
第三章 激突
141/312

1-16 自分とは違う何かが必要

長文なので分割してアップしてあります。

枝番のあるものは一つの文章です。

サブタイトルは便宜上付与しました。

「おれはアルといることも、おまえさんといることも楽しんでいる。それでいいじゃないか」

「…あたしには理解できないわ。くどいけど、ここで友達を作ってもしょうがないとは思わないの?」

「思わん」

「どうしてよ?」

「おれたち人間には、いつだって外部が必要だからだ」

「外部?」

「そうだ。おれたちは、みな、いつだって自分を超え出たいと思ってる。そのためには自分とは違う何かが必要なんだ」

 リアが不可解そうな表情をしていると、ギーツは言葉を続けた。

「たとえば、おれはアルと友達になることでおまえさんを手に入れた」

「あたしはアルの調制士で、あなたのものになったつもりはないわ」

「そういう意味じゃない。おまえさんという新しい要素を手に入れたってことさ」

「だから何よ。あたしはあなたに何もしないわよ」

「それでいいんだ。おれはおまえさんに何かしてほしいなんて思っちゃいないし、おれも何かしてやろうなんて思ってなんかいない。おまえさんはただ、おまえさんのままでいてくれればそれでいい」

「それに何の意味があるのよ?」

「おれたちは、出会った瞬間にそれ以前のおれたちとは変わったじゃないか」

「変わってなんかいないわ」

「そんなことはない。外に現れるような目立った変化がないだけで、おれはおまえさんを知ったし、おまえさんもおれを知った。それは明らかな変化だ。違うか?」

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