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魔王になるには?  作者: 水原慎
第三章 激突
136/312

1-11 ギーツとリアの会話

長文なので分割してアップしてあります。

枝番のあるものは一つの文章です。

サブタイトルは便宜上付与しました。

「よお」

 リアが丸屋根の建物に近づくと先客が振り返った。いつもの場所に座ったギーツだった。

「珍しいな。独りか?」

「見ての通りよ。そっちこそ大事な姫君はどうしたの?」

 リアは笑みを浮かべながらも打ち解けない態度で言った。生来の性格の上に、ギーツという男を突き放して見ているせいだった。襲撃事件についてのわだかまりはなくとも、どこか窺い知れない人間だという思いが拭えなかった。

 ギーツはそんなリアの思惑も気にしてはいないようだった。おどけた仕草で言った。

「姫君はあまーいアイスがご所望だ」

「アイスクリーム? こんな朝っぱらから?」

「こんな朝っぱらからだ。時折無性に食べたくなるんだそうだ。で、おれだけ残して取りに行った。結構わがままなんだ、あいつ」

「そのようね」

 苦笑しながらリアは席についた。テーブルの上には朝食と思しきバスケットが置かれている。ナヤカの席の前だった、

「義理堅いのね」

「食事はみんなで食べた方がうまいだろ?」

 ささやかなやり取りの後、ギーツが訊いた。

「ちょっかいを出したやつは分かったか?」

 リアは首を横に振った。

「求法院は何と言ってる?」

「あの時間、あたしの部屋に近づいた人物はいないそうよ」 

「そいつぁ、おかしいな」

 ギーツが首をひねった。

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