表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王になるには?  作者: 水原慎
第三章 激突
131/312

1-6 ギーツの調制士じゃないか

長文なので分割してアップしてあります。

枝番のあるものは一つの文章です。

サブタイトルは便宜上付与しました。

 ナヤカの胸に陰が射した。アルカシャ・クルグに異名の由来を知られてしまった。隠し通すつもりもなかったが、殊更に知らせたい事柄でもなかった。四人の関係に及ぶ微妙な影響の予感がナヤカの気持ちを暗いものにした。

 だが、それも今となってはどうでもいいことだった。グナエグという男も調制士もアルカシャ・クルグに関心はなさそうだ。アルカシャ・クルグも言われる通りに立ち去るだろう。ならば、自分が相手をすれば済むことだ。そう判断して前へ出ようとしたナヤカの動きは立ちふさがった影に阻止された。

 アルカシャ・クルグだった。

「アルカシャ・クルグ?」

「相手にしちゃ駄目だ。向こうは二人だし」

「ですが…」

 ナヤカはアルの後姿を見ながら戸惑っていた。グナエグと調制士は戦闘を望んでいる。このままでは無関係な人間を巻き込んでしまうことになる。

 それに、空姫からひめの名の意味を知った以上、アルカシャ・クルグがこの場に留まる理由はないはずだった。当然の報いとして捨て置いても誰も責めはしない。

「あの方たちが用があるのはわたくしです。あなたはお下がりください」

「そんなわけにはいかないよ。君はギーツの調制士じゃないか」

 振り向いたアルの顔は笑っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ