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2002年11月-1

2002年11月18日(月)

 彼女と別れた。

 大好きな彼女から、終わりを告げられた。

 もう、ボクは一人ぼっちだ。

 なんでこんなに悲しいんだろう?

 2ヶ月前に彼女から来たメールを読む。

 あのころは、まだ良かったのかな?

 まだ好きでいてくれたのかな?

 悲しくて悲しくて、辛い。

 分からない。

 何が正しかったんだろう?

 何をすべきだったんだろう?

 何がこんな事態を招いたんだろう?

 分からない。

 ボクにできるのはただ、酒を飲む事。

 酔いつぶれて、正気をなくす事。

 もう、正気でいられない。

 睡眠薬があることに気付いて、これだけの睡眠薬を一気に飲むとどうなるのかを考えている自分がいる。

 ボクは、どこにいるんだろう?

 ボクは、どこに行くんだろう?



2002年11月19日(火)

 怖い。独りぼっちになるのが怖い。

 彼女には精一杯の愛を運んだはずなのに、なんでこんな結末になるのだろう?

 自分にも非があるのは分かっている。

 注意されても直さなかったのはオレの落ち度だと思う。

 けど…。

 なんでだよ?なんでだよ?なんでだよ?…。

 不意をつかれたボクの心は粉微塵に打ち砕かれる。

 悲しくて、寂しくて、苦しくて、辛くて、悔しくて…。

 思い出が溢れ出て、でもそれは思い出に過ぎなくて、そこに新しい思い出が加わる事はないんだろうか?

 そして失われた時間のみが、過ぎ去った時間のみが、その不可逆性が心を打つ。

 狂いたい。狂ってしまいたい。

 もう、何も考えたくない。何もしたくない。

 でも、考えてしまう。うじうじと考えてしまう。

 目に入るものの多くが、昔の記憶を喚起させ、心が、さらに深い奈落に落ちていく。

 ボクはいつまでたてば、この奈落から抜け出せるのだろう?



2002年11月20日(水)

 何もしたくなかった。

 寝転がってただ天井を見つめた。

 何もしたくなかった。

 寝転がってただカレンダーを眺めた。

 心にポッカリ穴が開いて、その穴はとてつもなく大きくて、体の外側が張りぼてで体の中が空洞のようだった。

 それはとてつもない喪失感。

 今日も酒に逃げようと思った。

 そんな自分をカッコ悪いと思った。

 自分は、なんなんだろう?

 自分自身がとっても小さく感じる。

 自分が矮小で、ここにいなくても、存在しなくても、全てはまったく変わりない気がする。

 孤独だ。心が寒い。

 ボクが死んだら誰が泣くんだろう?




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