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2003年1月

2003年1月1日(水)

 年が明けた。でも、何も変わらない。

 1月1日が特別な日だと言うのならば、2月8日が特別な日でもいいではないか。

 そんなのにこだわるのは人間だけ。

 草木は、動物は、毎日変わらぬ日を過ごしている。

 でも、僕は1月1日を否定しない。

 だってそれは文化だから。

 とにかく、あけましておめでとう。

 僕の好きな人たちが1年間幸せでいられますように。



2003年1月4日(土)

 薬があるから、鬱が治った。

 薬を減らしたから、躁が治った。

 でも、自分が分からなくなった。

 僕は、どんな性格だったのだろう?

 心で違和感を覚えて、表面だけで生きている。

 こんな自分が嫌だ。

 元の自分に戻りたい。



2003年1月7日(火)

 田舎にいたって、東京にいたって、いつも僕は一人きり。

 朝がきたって、夜がきたって、変わらず僕は一人きり。

 本当の僕はどこですか?

 今の自分は自分ですか?

 分からなくなった。

 自分が、分からなくなった。



2003年1月14日(火)

 愛想笑いをしないでください。

 愛想笑いが上手くならないでください。

 それは自分を偽ること。

 それは他人を嘲ること。

 素のままの自分で生きていって欲しいから、

 愛想笑いをしないでください。



2003年1月20日(月)

 昔の日記を見ていたら、君の事が出てきたよ。

 僕は3日とあけずに、君のことを書いていた。

 そこには、楽しい思い出がありました。

 そこには、悲しい思い出もありました。

 僕の優しさと君の優しさ。

 どっちが深かったんだろうね。

 僕のエゴと君のエゴ。

 どっちが強かったんだろうね。

 君に電話したくなったけど、我慢するよ。

 君にメールを送りたくなったけど、やめておくよ。

 君は僕がいなくて幸せかい?

 僕は君がいなくて良かったのかな?

 そんなの誰にも分からないから、今日はもう眠るよ。

 君がいい夢を見れるといいね。

 君がいい人生をおくれるといいね。

 僕が望むのはそれだけさ。



2003年1月25日(土)

 みんな、死んでしまえばいいんだ。



2003年1月30日(木)

 ああ、あと2ヶ月しかない。

 このモラトリアムの中で、自分は何をし、何のために生きたのだろうか?

 そう考えるとやりきれない。

 何もない事に気づき、やりきれない。

 ああ、あと2ヶ月か。

 そこで休みは終わる。恐怖が始まる。

 学校、行きたくないな…。




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