観測者:余談3
今朝見た夢のお話です。
ムー王国の書庫の中にいた。
なぜここにいるのか、そもそもここはどこなのか、判断できないまま立ち尽くす。
中央には、一本の強い光の柱が立っていた。
それを凝視していると、身体がフワッと浮き上がり、光の柱へと抗いようもなく引き寄せられていく。
光の柱の中に入ると、天井に向かって吸い上げられていった。
柱が貫く天井の上は、空洞の薄暗い部屋になっていた。
部屋の中には大きな鏡が置かれていたが、自分の姿を映さない、奇妙な鏡だ。
不思議に思い、鏡に手を触れてみた。
触れたとたん、私はその鏡の中に入ってしまった。
鏡の裏側から、さっきまでいた鏡の表側の部屋が見える。
鏡の中は真っ黒で、光さえも感じられない虚無だった。
裏側から鏡をよーく見てみると、
布団で寝ている私自身が見えた。
この状況が何を意味するのか、意識が判断を下す前に、
私の身体が光り始めた。
それは、白い光を帯びた、力強い金色だった。
「へえ」と、ただその現象をぼんやりと眺めていると、光はますます強くなり、大きくなってきた。
光は私の身体が見えなくなるほどに膨張し、
私の部屋、家、住宅周辺、私が住んでいる町、日本、地球、
次々にその領域を飲み込み、さらに大きく広がり、強くなっていく。
太陽系、銀河系、ついには存在する全て、宇宙全体に広がり、
私が今いる鏡の中まで光り輝いた。
それは、温かく、すべてを包み込むような幸せな光。
その光の中で、頭の中に直接、何かが響く。
『あなたは目覚めて、全てと繋がっている。』
意識がはっと覚醒し、次の瞬間、私は鏡の外の薄暗い部屋に戻っていた。
再び光の柱が全身を覆い、体が沈むようにして書庫の中に戻っていた。
書庫から出ると、足の裏に地面を、そして全身に確かな重力を感じた。
ここで夢から目覚めた。
今の出来事が何だったのか、その意味を掴もうと考えた、ちょうどその時、
低い振動が伝わってきた。地震だ。
スマホで地震情報を見たら、震度2。
その現実的な揺れに、かえって安心したら、私は再び眠ってしまった。
読んでいただきありがとうございます。
ここで書いているお話の元ネタの一部です。
縄文時代と明治大正昭和時代を少しずつ書きすすめているのですが、息抜きのつもりで投稿させていただきます。
未熟な文章ですが、読んでいただけたことに感謝いたします。
ありがとうございます。




