第2話 変化し始める日常と浮かれる街1
ハームグリド王国の最西端に位置する大都市『ハハイ』
ハハイは、街からちょっと離れた所にある『エキリグの森』に生えている『エキリ』という木を用いた林業と温泉が有名な街で、ハハイを拠点にしている傭兵はエキリの伐採の手伝いと護衛で稼ぎを得ている。
今、俺と相棒のセレシノは孤児だった俺たちを拾ってくれた恩人であるガオルおじさんの護衛で森に来ていた。
「あと二日もすればアヲンが帰ってくるから今の内に多くエキリを調達しておきたいな」
「そうだな。アヲンが帰ってくるのは4年ぶりだし、嫁さんが妊娠してるなんて嬉しいニュース付きなら何日宴会が続くか分からんしな」
ガオルおじさんと木こり仲間のおじさんが楽しそうに話しながら木を切る音を背中で感じつつ、モンスターが襲って来ないか周囲を警戒する。
すると、右側の木の上の葉っぱが揺れる音がした。
顔を出したのは、この森を支配している『フレンパン』の群れの一匹だった。
フレンパンは炎を纏うサルで、友好的なモンスターだ。
「シシヤ、あのフレンパンにリンゴあげてくるね」
セレシノはリンゴを抱えて、フレンパンのいる木の下まで走っていく。
「攻撃してこないのが分かっていてもモンスターはおっかないんだけど、セレシノの嬢ちゃんは元気だねぇ」
「傭兵なんかしているともっとやばい化け物を見かけたこともありますからね」
木こり仲間のおじさんに答える。
「フレンパンがいるってことは、この近くにモンスターは寄ってこないから今の内に切った木を積み込んで帰ろうか。シシヤとセレシノも手伝ってくれ」
ガオルおじさんの掛け声で離れていたセレシノも戻ってきて、積み込み作業をはじめ帰路についた。
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