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第1話 始まりの記憶

 塗装された木材の燃える不快な匂い、苦しみに悶える馬の鳴き声、全身から血を流し動かない母と姉、黒装束の男たちに斬りつけられている父。

 長期間の馬車移動の疲れと身体中に負った怪我や眼前に迫る炎の熱。黒煙を大量に吸い込んだ事で朦朧とする意識の中見た光景は地獄絵図そのものだった。


 目が覚めると森の中の(ひら)けた綺麗な小川の脇に寝かしつけられていた。

 やっとの思いで首を動かすと、隣に熱でうなされる自分と同じ5歳くらいの青髪の女の子が寝ていた。

 意識を失う前に見た幼児には耐えられない程の酷い光景で感じた恐怖や絶望や悲しみと、全身傷だらけで炎の中に倒れていた自分が何故か生きていて、見知らぬ土地の森の中で隣に知らない女の子が倒れている不思議な現状に対する恐怖が一斉に押し寄せてきた。

 処理しきれない感情や情報に困惑していると、動かした首と反対側から女が鼻歌を歌いながら歩いてきた。

 女は、意識の有る僕に気付くとボロボロの本に目を通しながら


「なんでこんな事をするのか自分でも分からないけど、君達のこれからが明るいことを願っているよ」


 と好奇心と罪悪感を含んだ声音で弱々しく漏らした。

 女は読んでいた本を閉じると、地面に横たわる二人の頭上に手をかざして呪文を唱えた。

 意識が薄れゆく中、揺れ動く女の長い紫髪が印象的だった。



 これが俺【シシヤ=アンヘラク】の愛する家族を失い、一生を共にする相棒と出会い、生きる目的を与えられた一日の記憶。

 

 

 はじめまして

 この作品を読んでくださりありがとうございます。

 拙い文章で読みづらいかもしれませんが長く楽しんでいただけると嬉しいです。

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