困った事に自分の指先が冷たいのが分かってしまった
いたずらを仕掛けるなら
それもいいのかもしれない
でも今は
しとやかにしたい
『何も知らない私』と……
ネコを被って
甘えたい
ラン！と輝く目をさせて
じっとあなたを見つめたい
それなのにあなたは！！
私の目の前に
プラチナの“首輪”を
ユラユラ提げて
私をじゃらそうとする
ダメよ！ダメ！
私が欲しいのは
あなたの心！！
でもキラキラ揺れるチャームに
目が離せない私を……
あなたは熱い胸に抱き
プラチナチェーンで
私を繋ぎにかかる
私はしとやかさを破られ
いともたやすく
あなたの家ネコとなる
こうして
気ままを装っていた元野良は
少しだけの悔しい思いを
指先に託し
その指先が温められる
僅かな時間を惜しんで
あなたに
いたずらを仕掛ける
困った事に……
自分の指先が冷たいのが
分かってしまったから
と、まあ……
他愛のない話でございます<m(__)m>
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