夜の家庭訪問
月曜日から予定外の出張となった立花は
遅れて出社したが、残業をせずに
早々に帰宅する事にした。
今日は早く帰って最近サボり気味の
エクシブハンターにログインを
するつもりで駅前で牛丼を買って
家路を急ぐ事とする。
アパートに戻りテレビを点けると
お台場での屋外イベントの模様が
放送されており
女神の活躍している権太坂のライブが
放送されていた。
キレキレのダンスに、時折見せる笑顔
1分ほどのニュースだったが
45秒は女神が画面を独占している。
『スゲ〜な』
テレビで大活躍をする女神に感嘆した
立花は、すぐに
『関東テレビの夜のニュースで
お台場ライブを放送していたよ』
『放送中のほとんどの時間を女神が
カメラを独占して写っていました』と
LINEを送った。
テレビに映っていた、美少女が
自分の彼女である喜びと
世間が注目する前から、目をつけていた
自分って、スゲ-と自画自賛して
悦に入っている立花であった。
牛丼を食べながらテレビを見ている
この時間
バタバタした毎日を過ごしてきた立花は
平和を感じている。
日常の静けさを取り戻した立花が
食事を終えてスマホを取り出した。
久々のエクシブハンターのログイン、
チ-ムのみんなはどうしているかな?
そう思ってログイン後にチ-ムの
ログハウスに行くが誰もいない状況だ。
誰かしら居そうなモノだが、
そう思った立花は
ゲ-ム内のメッセージ機能で
チ-ムNO.2のトニ-を連絡をする。
すると、すぐに返信が来た。
『久しぶりに来たら誰も居ないんだけど
みんな、何処に行ったの?』
立花がトニ-に質問すると
『みんなGODもフランキーも来ないから
トレ-ニング場に行ってます』
『そこでの戦闘力でペア相手を探したり
共闘チ-ムが出来ています』と
説明をしてくれたが意味が分からなかった。
立花からトニ-に電話して
最新の情報を聞いてみる。
元々遊んでいたエクシブハンターの
プレ-ヤ-も
賞金総額5億円に惹かれて
参戦する際の最強ペアを探しており
世界大会のプレ会場でトレ-ニングを
したり、ペア相手の品定めをしており
本来の個人戦のフィールドは閑散として
いる状況との事だった。
最強の相手とペアを組んで、なおかつ
チ-ム同士で連合を組めば
優勝も夢ではないと考えて
オリファルコン社が準備した
世界大会のプレ会場で腕試しをする
プレーヤが集まっているとの事だった。
オリファルコン側も集団を作る者が
現れる事は想定済みで
4人以上が集まると竜巻が発生して
後から合流したチ-ムを吹き飛ばす
イベントを考えている。
『トニ-はペア相手は決まったの?』
立花が、そう質問すると
『それが、まだ何ですよ』
『今回は賞金1億円がかかっていますから
ペア相手も真剣に探しますよ』
『GODも、もう一つ携帯を買って、
俺とペアを組みませんか?』
『俺とGODが組めば、マジで優勝を
狙えると思うんすよね?』と
トニ-の鼻息は荒い。
オリファルコン側も別IDでの複数
アカウント作成をする者が現れる事も
考えていたので
プレーするだけの人と、更に賞金戦に
参戦するものとで分けて
賞金を狙う者はマイナンバーカ-ドの
登録を義務付けたのだ。
この効果でマイナンバーカ-ドを
いまだに作っていなかった若年層も
慌て作成する事となり
ニュースにもなった。
マイナンバーカ-ドを使用する事で
なりすましを防ぐのと
ネットゆえの匿名性で
賞金を獲得した者が脱税をする事を
防いでいる。
その事をトニ-に説明すると
『オリファルコンには頭の良い奴が
いるんですね?』と
悔しがっているが立花はニヤついた。
この辺のアイデアも立花が考案した者
だった。
そんな会話していた時にLINEが入った。
蝶野正子からだった。
『トニ-悪い、落ちるわ』と言って
蝶野からのLINEを確認する。
『国家試験の事で質問があるのですが
聞いても大丈夫ですか?』と
書いてあった。
『大丈夫だよ』と
レスをすると
『もう家ですか?』と
即レスが来た。
『家で牛丼を食べてました』と
立花が返すと
『今は1人ですか?』と
またも即レスが来た。
『はい、家で1人まったりしてます』と
立花が返すと
『今日は彼女さんは来ないんですか?』と
質問が続いた。
『今日は来る予定になってないよ』と
返すと
『今からアパートに
行っても良いですか?』と
驚くべきメッセージが来た。
『別に良いけど、場所分かる?』と
動揺した立花がレスすると
『もうアパートの前にいます』と
レスが返って来たのであった。




