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決戦は木曜日

本来なら水曜日の夜から絵色女神が来て

晩御飯を作って泊まり

翌日にはデ-トの予定だったので

わざわざ有給休暇にしたのだが


記者会見の日と被ってしまい

彼女のオフが消えてしまい

デ-トの約束は反故となった木曜日


ゆっくり寝ていられる日だったが

サラリーマンの悲しい習性で

いつもの時間に起床してしまった。


深夜に女神から届いていたLINEは

どれも長文だった。


猪木会長と面談した事は21時過ぎの

食事タイムの報告で聞いていたが


立花をオリファルコンに入社する事に

成功したら

成功報酬で実家をプレゼントする話は

初めて聞いて


それを読んだ立花は少し不機嫌になった。


それ以外の報告は記者会見の

全体リハーサルの進行が細かく説明しており

『関係者以外には極秘だろ』と

立花は読みながら苦笑している。


『大舞台だけど緊張せずに頑張れ』

そのLINEを送った10秒後に

女神から電話が入った。


『お休みなのに、もう起きていたんですか?』

朝から元気な口調で彼女が喋りだす。


プロジェクトビ-ナスは絵色女神を

日本中に売り出す為の計画になっており


彼女が申し訳なくなるほど

彼女を全面的にアピールする

記者会見になるとの事だった。


当日、記者に質問された時に困らないように

記者からの質問に対しての想定会話の

マニュアルまで準備しているとの事だ。


この手の記者会見には広告代理店が

絡んでいる事が多くあり

全て彼らがお膳立てをしてくれる。


当然それなりの報酬を要求されるが

リスクを回避したい企業からすると

安い出費となっていた。


『立花さん、知ってます?』

『エクシブハンターの世界大会があって』


『アタシと立花さんも参戦する事が世界に

発表されるんですよ』と

興奮口調で彼女が説明するが


立花が猪木会長に連絡を入れていた事は

彼女には内緒だ。


『あと、もう一つビックリする発表があって』

彼女が話し始めた案件は

立花も初めて聞いた話で


『面白いじゃん?』と

立花が笑いながら答えた。


オリファルコン社の広告活動の一環で

世界大会が開催されて

客寄せパンダやオブザーバー的に

自分も参加すれば良いのだろう?


そう甘く考えてい立花だが俄然ヤル気になり

『女神、優勝目指すぞ?』と

必勝宣言を彼女に出すほど真剣になった。


それを聞いた女神は

『立花さんも記者会見に出ちゃえば

良いんじゃないですか?』と

無茶ブリをしてきた。


『バカな事を言うな』

驚くべき彼女の提案に慌てふためく立花は

猪木会長にも記者会見に出ないか?と

オファーを受けていた。


『会長に俺を誘えって言われたのか?』

立花が彼女に質問すると


『会長さんには何も言われてません』

『アタシが心細かっただけです』と

彼女の単独オファーだと言ってくる。


『部外者の俺が、そんな場所に行ける訳が

ないだろう?』と立花が言うが


『オリファルコンの社員の人は

初めて会うアタシに』

『GODさんは元気?とか』

『明日はGODさんは出ないの?とか』

『みんなアタシに聞いてくるんです』


『GODさんって、みんなな人気者なんだって

アタシも嬉しかったんです』と

心境を告白してきたのである。


だからと言って身元をバラすのはムリだ。


『俺は日の当たる表舞台が苦手で

GODとして世間に出てないのに』

『それを記者会見なんて絶対にムリ』と

断固として拒否する事を表明した。


立花が嫌がっている事を感じた彼女は

それ以上は誘わずに、別の話をしだした。


朝の時間が無い中、さっきから長い時間

電話をしていたので

『出かける準備は大丈夫か?』と

立花が聞くと


『準備しながら電話しているから大丈夫です

まだ話せます』と

話し足りないように説明をしてきた。


『ほどほどに、しとこうな?』と

立花が言うが


『だって外に出たら、立花さんと

話せなくなっちゃうんです』


『会えないのもイヤなのに』

『電話も出来ないなんて辛すぎます』と

可愛い事を言ってきた。


『今日は何の予定も無いから、いつでも

電話をして良いから』

『空き時間に電話をしてきて平気だよ』

立花にそう言われた彼女は


『ヤッタ-』と喜び


『なら、また後で電話しますから』と言って

電話を切った。


やっぱり時間に追われていたんじゃないか

そう考えて一人笑う立花だった。


場所は変わって立花達が勤務する会社


棚橋は昨夜の事を武藤慶子に聞きたくて

いつもより早く出社していた。


昨夜、3回目の発射をした後に寝てしまい

気がついたら朝まで爆睡しており一緒にいた

慶子はホテルから居なくなっていた。


慶子に慰めて欲しいと言われて

何度も抱き合った事を覚えているが

何も言わずに帰ってしまっていた。


酒を飲んでのエッチで後半は

棚橋も酔っており記憶が定かではない。


清楚な慶子が乱れていた姿は

今思い出しても興奮してしまう。


あわよくば今日も


そんな気持ちが入り混じり会社へ急ぎ

廊下で慶子を見つけた。


『慶子ちゃん、ちょっと良い?』

昨日の余韻があり笑顔で棚橋が

話しかけると


何も言わず、蔑む視線で棚橋を見て

『話しかけないでください』と

棚橋を拒絶したのである。


『え?』


昨日、あんなに激しくエッチしたのに


何故?


『ちょっと待ってよ慶子ちゃん』

驚いた棚橋が彼女の肩に

手をかけようとすると


『イヤ』


そう言って手を払ってイヤがる。


俺は何かをしでかしたか?


棚橋は動揺しているが、このままで

やり過ごす訳にもいかない。


廊下で揉めている姿を他の誰かに

見られても困る。


『触らないし、近づかないから』

『場所を食堂に変えない?』

棚橋のその提案に、


警戒心丸出しの視線でコッチを見ながら

2mほど離れて食堂に着いてきた。


食堂が2人きりな事を確認して棚橋が

『俺、昨日何か失礼な事しちゃった?』

酔って後半戦を覚えておらず

自信なさげに聞くと


『信じられない』

そう言って彼女が更に棚橋から

距離を取るように離れた。


『ゴメン、俺何をしちゃったかな?』

そう尋ねると


『私が酔ったのを、いい事に

ホテルに連れこんで乱暴したくせに』と

怒り口調で答えてくる。


『待ってよ、覚えてない?』

『慶子ちゃんが慰めて欲しいから』

『エッチしたいって言ったんだよ』

棚橋がそう言って必死に弁解するが


『あんまりです、私そんな恥ずかしい事

絶対に言いません』

そう突っぱねられてしまった。


棚橋は混乱してきた。


俺が間違っているのか?


清楚な慶子ちゃんが、あんな事を

言う訳ないんだよ。


『酔った慶子ちゃんを俺が無理やり?』


棚橋が自問自答するように呟くと


『私ホテルの中で何って言ってました?』

そう言われたが思い出せない


『意識のない私に乱暴したんですよ』


確かにホテルに入る前から、一切

彼女とは喋っていなかった。


『会社にも言いますし』

『告訴も考えています』


そう言われた棚橋は全身の血の気が

引いていくのがわかった。


合意の上だった筈だ。


だが武藤慶子の態度は強硬だ。


『証拠だって、あるんです』

そう言って慶子はスマホで写真を見せる。


そこには丸裸で下半身丸出しの姿で

寝ている棚橋の写真があった。


場所は昨日のホテルだ、間違いない。


終わった。


棚橋がそう思った瞬間だった。




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